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すぱーく上峰
(1) 施設概要
[1]所在地: 佐賀県三養基郡上峰町大字坊所285番地
JR長崎本線「吉野ヶ里公園駅」から車で約5分。町の中心地に立地
[2]設立年月: 平成10年7月
[3]管理者: 上峰町社会福祉協議会
[4]利用者数: ゲートボール愛好者:月間約170人、年間1,996人
多目的使用者:月間約710人、年間8,530人
[5]主な利用者層: 成人、高齢者、幼稚園児、小学生、中学生
[6]周辺施設状況: 上峰町役場、町民センター、上峰小学校、幼稚園に隣接。現在、車で2〜3分離れた場所に、陸上競技場などの上峰町運動公園を建設中
(2) 利用状況
●さまざまな用途で活躍中・「すぱーく塾」も開催!
 ここ上峰では、1ヶ月のゲートボールの利用日数は20日以上、ゲートボール以外にも10〜20日、年間およそ1万人が利用しています。内容は、高齢者のふれあい運動会やグラウンドゴルフの世代間交流などのスポーツ活動の他、高齢者が地域の小学生にちぎり絵やおもちゃづくりなどを教える「すぱーく塾」や、産業祭、消防訓練、学校の体験学習など多目的に利用されています。以下に、その豊富なプログラムの一端をご紹介します。
■玉いれやパン食い競争、輪投げなどのゲームを地区対抗で行う「ふれあい運動会」の開催
■世代間交流を目的としたグラウンドコルフ等の教室
■小学4〜6年生を対象とした夏休み「すぱーく塾」の開催。地域の高齢者が先生役となり、ちぎり絵や手作りおもちゃ、習字、陶芸など豊かな経験を子供たちへ伝える
■野球やテニスなどの学校運動部の大会前の練習
■小学校の総合学習時間における体験学習としての「すぱーく」の美化・清掃作業の実施
■「すぱーく」で「産業祭」、近くの公民館で「文化祭」を同時開催
■その他、消防訓練、幼稚園の運動会、町で定期的に実施している健康ウォーキング、上峰太鼓の練習等、地域のニーズに応じて利用
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「ふれあい運動会」のようす
●「便利できれいなすぱーく」で利用率アップへ
 「すぱーく」の管理を見てみましょう。鍵の貸し出しは、近くにある町役場の守衛室で対応しているほか、別棟のクラブハウスに管理者が1人常駐しています。管理者である社会福祉協議会では、町内を巡回する「上峰町通学福祉バス」を、「すぱーく」を発着地点として走らせています。そのため町内での「すぱーく」への利便性が高く、利用率の向上に結びついているようです。
 また、利用者には「来たときよりも美しく」を心がけてもらっています。そのため、使用頻度が高い割にはきれいに施設が保たれています。町内に他に屋内スポーツ施設がないことや、役場の隣にあるといった立地条件の良さも、ゲートボールや多目的利用に結びついており、「すぱーく」は町のコミュニティーセンター的な機能も果たしています。
●施設上の工夫
 多目的に活躍する「すぱーく」ですが、ゲートボール場では、球止め用としてコート間に「低い網」を張っているほか、テニスコート一面分のラインを引き、テニスにも利用しています。
 クラブハウスは、更衣室の仕切りを取り払い、利用受付などを行う事務所として、またソファーを置くなどして利用しています。また、通路にもテーブルとイスを設置し、簡単な打ち合わせ場所が作られていて、時間帯によっては、ここで巡回バスを待つ小学生達が宿題をする姿も見受けられます。
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コート間の“球止め”ネット
●幅広い活用を目指して
 「すぱーく上峰」がよく利用されている理由として、以上述べたように立地場所の良さと町内を巡回する通学福祉バスの発着地点になっていること等から「すぱーく」に対する認知度が高いこと、また、現在総合運動公園を建設中ではあるものの他にスポーツ施設がないために町の屋内多目的施設としての需要の高いことが挙げられます。
 一方、上峰には、町内25地区中20地区に屋外ゲートボール場があり、そちらも利用されてはいますが、気候に左右されず、特に冷暖房を使用しなくても冬は暖かく、夏は涼しい「すぱーく」はゲートボール場としても非常に活用しやすいと利用者からは評判です。そのため、ゲートボールでの利用を最優先してもらいたいとの声も多くありますが、管理者としてはゲートボールの優先利用に配慮しつつ、できるだけ町内のニーズに応える姿勢で「すぱーく」を提供していることも利用率の高さの一因と思われます。今後は、中学生などに対し、発達段階に適した専門指導のできるスポーツ指導者を確保するとともに、多様な生涯スポーツの種目を紹介していくことを提案していく予定にしています。
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クラブハウス内の通路も有効活用








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