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気候変動と海洋の関わり
(1)高緯度・北極域の調査
 北極域の気候システムは、アジア・北太平洋地域の気候はもとより、地球規模の気候変動にも重要な影響を及ぼすと考えられています。海氷は、大気・海洋間のエネルギーや物質の交換を抑制する「海の蓋」の効果を持つとともに、日光の反射率の増大によって海面における熱の放射収支をも大きく変えてしまいます。もし、温暖化により海氷がわずかでも減少すると、その減少は、急激に進むと推測され、その結果、北極海の海氷の変化は、全地球的規模の気候変化に重大な影響を与える可能性があると考えられます。そのため、このフィードバックの鍵となる大気・海洋・海氷の相互作用を解明することが急がれています。
 そこで海洋科学技術センターでは、北極海における観測手法に必要な観測用小型ブイや海洋観測船等の観測手段の整備とセンサー技術の開発等を通して、北極海域総合観測システムの技術開発を行っています。
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大気一海洋一海氷相互作用








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