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ご 祝 辞
 
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厚生労働省 社会援護局局長
真 野  章 氏
 
 四十年の長きにわたり、ユニフォームの改善改良と普及活動を通じて、衣服文化の発展に貢献し、国民の厚生福利に寄与されてきましたことに対し、深く敬意を表しますとともに、創立四十周年を迎えられたことを心よりお祝い申し上げます。また、長年にわたり貴財団の活動を支え、本日栄えある表彰を受けられる皆様にお喜び申し上げます。
 さて、我が国ではかつてない高齢社会を迎え、六五歳以上の高齢者人口は今世紀前半には三二〇〇万人に増え、国民の四人に一人は高齢者になることが予想されています。こうした流れを見据え、貴財団においては衣料面のバリアフリーをめざし、高齢者や身体機能が低下した人を含めた全ての生活者に使いやすく、着やすい、おしゃれで快適な衣料であるユニバーサルウエアの研究開発に取り組んでこられました。平成十年には、シドニーで開催されたオリンピックおよびパラリンピックの日本選手団のユニフォームを企画されるなど、その成果は国民の衣服文化の発展に多大な貢献をされているところであります。
 厚生労働省としましては、貴財団の福祉衣料にかかる研究のさらなる発展が、明るく豊かな高齢社会の実現に大きく寄与するものと期待しております。貴財団におかれましては、引き続き新しい時代の課題に積極的に取り組まれ、衣服文化の発展を通じた国民福祉の一層の向上にご尽力いただけますようお願い申し上げます。
 
 
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元通商産業省大臣
深 谷 隆 司 氏
 
 皆様がお元気に一堂に会され、四十周年をめでたく迎えられましたことをお喜び申し上げます。
 ご縁あって、田川さんをはじめ皆様にお声をかけていただき、さまざまな機会にお話しをさせていただきました。私が通商産業大臣のときに全国の法人を精査してみようではないか、と検討をしたことがありましたが、その中で、日本ユニフォームセンターはもっとも健全なモデルとなるべき団体であると確認を得たことがありました。上場企業から中小企業にいたるまで関係するこの大きな団体が心をひとつにしてご努力を重ねてまいられましたことに敬意と感謝を捧げたいと思います。
 残念ながら我が国の経済は混迷を続けています。本格的な景気の回復に明るい見通しが見られるのは来年以降と見るべきでしょう。ですから今年は、そんな来年に向けてより一層足元を固める時期だと感じています。デフレスパイラルの入り口にある今の状態から抜け出すために、金融政策の大きな転換が必要だと思いまして、強く発言をしているところであります。少しでも皆様がりっぱに前進できる環境を作るために、微力でありますががんばってまいりたいと思います。たいへんな時代ではありますが、今日までの貴い歴史を振り返り、それを土台にしてさらに皆様が前進されますようにお祈りしましてお祝いのことばといたします。
 
 
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東レ株式会社 専務取締役
小 山 伸 二 氏
 
 四十周年の式典にお招きいただきましてありがとうございます。僭越ではありますが、会員の皆様を代表しましてお祝いを述べさせていただきます。
 日本ユニフォームセンターが設立されました昭和三十七年といいますと、ちょうど日本が高度成長の波に乗り出した頃であったかと思います。いくつかの日本の企業が世界中にその名前をとどろかせ、日本人が強い自信と誇りを持てるようになった時代でもありました。
 しかし当時は、まだ働く人のユニフォームという概念はまだなく、いわば制服とか作業服とかいった時代ではなかったかと存じます。そのような時代に、働く人の服装に見た目の美しさや働くうえでの機能性、あるいは一つの組織や集団の目的や使命を明確に示す象徴性と集団活動におけるユニフォームの重要性をいち早く認識され、日本ユニフォームセンターが設立されたわけであります。このことは、日本の経済発展にとりましてまさに時期を得たものであったと、当センターの設立に携わられた先陣の皆様の先見性と決断力に今更ながら敬服するものです。
 その後、当センターは厚生省、現在の厚生労働省をはじめ、関係官公庁の温かいご指導や多くの民間企業の強いご支持のもと、本日の発展にいたったことは皆様ご存じのとおりです。そして、忘れてはならないのは、当センターで働く方々がユニフォームの普及活動を通じ、働く仲間に着る喜びを与え、ユニフォームの質的向上を図ることによって国民の厚生福祉に貢献し、よって国民生活の向上に寄与するという当センターの高邁な設立の趣旨と理念を一日も忘れずにたゆまない研鑽と努力を積まれてこられたからだったと思います。四十年間の間には決して順調な発展ばかりではなく、たいへんな苦境の時期もあったとうかがっていますが、そのような場合もそのときどきの関係者の一致団結した努力により、今日の発展があることを思い、今日の関係者に敬意を表したく存じます。
 今、日本経済は再び厳しい不況に見舞われており、明るい見通しが立てにくい状態にあります。そして、日本全体がかつての自信と誇りを失ってしまったかのようにも思えます。私は、今再び、日本ユニフォームセンターが働く日本人の人々に希望と自信と明るさを取り戻せるような、新しい時代のユニフォームの提案や啓蒙活動を積極的に行うことにより、日本経済の活性化と再生を先導する役割を果たしていただければと思います。その意味で今、当センターで提案されている普及活動を積極的に推進されている、だれにでもどこでも快適に着られるユニバーサルウエアや、環境問題を考慮したグリーン購入法対応ユニフォームなどがそのような活動につながっていくのではないかと期待しております。
 本日のよき日を機会に、日本ユニフォームセンターが十年後の創立五十周年に向かってさらに力強く発展されるようお祈り申し上げます。
 そして我々会員一同としましても、日本ユニフォームセンターの発展のため、一致団結して協力させていただくことをお約束させていただき、お祝いのことばといたします。








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