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2−7 ガンビア共和国
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 ガンビア共和国の国土は、北部、東部及び南部をセネガル共和国に囲まれた形で国境を接し、東西に細長く展開している。また同国は中央部を東西に流れるガンビア川により南北に二分されている。同国には、ガンビア川を挟んで北部(右岸)及び南部(左岸)に川に沿って東西に走る二つの主要幹線道路があるが、ガンビア川を横断する橋がないため、この両岸を南北に結ぶフェリーサービスが、国内のみならず隣国セネガルの人員・物資移動の南北交通路として極めて重要な役割を果たしている。
 中でも重要なフェリーサービスは、(1)河口(最西部)地点でBanjul(バンジュール)港と対岸のBarra(バラ)間を結ぶ航路、(2)国土の中央部(河口から約150km上流)を南北に走る幹線道路の渡河地点(Bambatenda(バンバテンダ)とYelitenda(エリテンダ)間を結ぶトランス・ガンビア・フェリー航路の2つである。
 ガンビア政府は、1988年、後者のトランス・ガンビア・フェリー航路に就航する150GT型フェリーボート2隻(「James Island」及び「Barajally」)を日本からの無償資金協力により調達し、以後同航路での輸送に活用している。「James Island」及び「Barajally」の2隻のフェリーは同型船であり、主要目は、長さ35m、幅10m、深さ2.2m、喫水1.5m、総トン数150GT、ディーゼル主機関2基、2軸、推進器(プロペラ)4個、旅客定員100名となっている。建造造船所は若松造船で、1988年5月に引渡された。
 トランス・ガンビア・フェリー航路の視察中にバンバテンダの上流側の一角に船の残骸のようなものが沈められていることに気がついた。これは、日本からの2隻のフェリーボートが供与される前に同航路を航行していたフェリーで、新船導入とともに廃船となり、近くの水域に沈められたとの由である。
 ガンビアにおいては、この他ガンビア川河口にあるバンジュールシップヤード周辺の海域において、いくつかの放置船舶を確認することができた。
 
海洋放置船舶の観察スポット
(ガンビア共和国)
 
● トランス・ガンビア・フェリー航路周辺
● バンジュールシップヤード周辺








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