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II. 基本情報
1. 調査趣旨
 「海の健康診断」を行うに当たっては、まず、対象とする海湾の基本情報を整理し、概要を把握しておくことが重要であり、健康診断の第一歩である。整理した内容は、海湾の概要把握だけでなく、一次検査及び二次検査の調査計画立案及び総合評価を行う際の判断材料として活用する。
 収集する基本情報は、地理的条件、気象的条件、社会的条件、歴史的条件及び管理的条件で構成する。
・地理的条件:海湾の位置、形状、水深、面積、容積
・気象的条件:気温、降水量、日照時間、風向
・社会的条件:流入負荷に係る情報(流入負荷、土地利用、汚水処理場整備状況、人口分布)
・歴史的条件:陸域の土地利用の変遷、海域の海域利用の変遷及びイベント(油の流出、有害物質の流入)
・管理的条件:海湾に隣接する自治体(都道府県、市町村)
2. 調査手法
2.1 地理的条件
 人間に例えると、身長と体重にあたる情報で、海湾の基本的な情報について把握し、一次検査及び二次検査の調査計画立案における調査地点の配置、総合評価における海湾環境への影響等の判断材料として活用する。
 
2.1.1 使用データ
・海湾の位置、形状、水深、面積、容積及び底質・基質分布が整理されている既存資料
・上記資料がない場合は海上保安庁水路部が発行している海図
  海図の購入先:財団法人日本水路協会
         〒104-0045 東京都中央区築地5-3-1水路部庁舎内
         TEL03-3543-0689 FAX03-3543-0142
 
2.1.2 調査手法
 既存資料もしくは海図を用いて、以下の7項目について整理を行う。
 ・海湾の位置 ・海底地形 ・水深 ・面積 ・容積 ・湾口幅 ・底質分布
 
2.1.3 調査結果の事例
 東京湾(狭義)、伊勢湾(狭義)、三河湾、大阪湾、周防灘及び有明海(広義)の地理的条件について表II-1に示す。
 環境省(当時、環境庁)が指定した88の閉鎖性海湾の地理的条件及び水質環境の概要について表II-2に示す。
表II-1(1) 海湾の地理的条件(東京湾、伊勢・三河湾)
(拡大画面: 158 KB)
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表II-1(2) 海湾の地理的条件(大阪湾、周防灘)
(拡大画面: 174 KB)
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