3.4.2 航行隻数密度分布
図 3.4-5〜図 3.4-8は、日本周辺海域を緯度/経度のそれぞれ0.5度(30分)単位のメッシュに区分し、各区分海域における船舶の航行隻数(1年間)の密度を示したものであり、船舶がどの海域を多く航行しているか把握できる。HNS輸送船舶及び各船種について、船舶の航行隻数の集中海域は次のとおりである。
(1) HNS輸送船舶の密度分布
図 3.4-5に、わが国周辺海域を航行したHNS輸送船舶の航行隻数密度分布を示す。
HNS輸送船舶の航行が特に集中している、メッシュ当たり1,000隻以上の海域は次のとおりである。
・東京湾湾口から大隅海峡までの太平洋沿岸
・紀伊水道及び豊後水道
・朝鮮海峡
・玄界灘
・朝鮮半島南西沖
・揚子江河口沖
・台湾沿岸
・大隅海峡から台湾海峡に至る航路帯
・朝鮮半島南方から台湾海峡に至る航路帯
・ルソン海峡
・ルソン島西岸
海峡の通過隻数は対馬・朝鮮海峡が2,987隻、津軽海峡が227隻、宗谷海峡が7隻などとなっている。
(2) ケミカルタンカーの密度分布
図 3.4-6に、わが国周辺海域を航行したケミカルタンカーの航行隻数密度分布を示す。
ケミカルタンカーの航行が特に集中している、メッシュ当たり1,000隻以上の海域は次のとおりである。
・東京湾湾口から大隅海峡までの太平洋沿岸
・紀伊水道
・朝鮮海峡
・玄界灘
・朝鮮半島南方沖
・揚子江河口沖
・台湾海峡の台湾沿岸
海峡の通過隻数は対馬・朝鮮海峡が2,134隻、津軽海峡が146隻、宗谷海峡が7隻などとなっている。
(3) LPG船の密度分布
図 3.4-7に、わが国周辺海域を航行したLPG船の航行隻数密度分布を示す。
メッシュ当たり1,000隻以上の海域は見られない。
LPG船の航行がやや集中している、メッシュ当たり500隻以上の海域は次のとおりである。
・東京湾湾口〜相模灘〜駿河灘〜熊野灘
・室戸埼南方
・朝鮮半島南方沖
・台湾海峡の台湾沿岸
海峡の通過隻数は対馬・朝鮮海峡が621隻、津軽海峡が81隻、宗谷海峡が0隻などとなっている。
(4) LNG船
図 3.4-8に、わが国周辺海域を航行したLNG船の航行隻数密度分布を示す。
メッシュ当たり1,000隻以上の海域は見られない。
LNG船の航行がやや集中している、メッシュ当たり500隻以上の海域は次のとおりである。
・東京湾湾口からルソン島西岸に至る航路帯
・台湾の南東沿岸
海峡の通過隻数は対馬・朝鮮海峡が232隻、津軽海峡及び宗谷海峡は0隻などとなっている。
図 3.4-5: わが国周辺海域を航行したHNS輸送船舶の航行隻数密度分布(1997年)
図 3.4-6: わが国周辺海域を航行したケミカルタンカーの航行隻数密度分布(1997年)