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ゆふいん源流少年隊がジュニア日本一に
〜第3回総務大臣杯日本太鼓ジュニアコンクールを開催(長野県)〜
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(優勝した大分県代表 ゆふいん源流少年隊)
 (財)日本太鼓連盟主催、(財)日本太鼓連盟長野県支部主管による第3回総務大臣杯日本太鼓ジュニアコンクールを3月25日(日)長野県岡谷市のカノラホールにおいて開催いたしました。全国29都道府県(180チーム2200名)から選ばれた33団体340名(平均年齢13.4才・最年少は4才の男子)が出場し、日本一を目指し気迫のこもった演奏を披露し、その腕を競いました。
 開会式は、前年度優勝チームと今回出場の全チームがステージに整列したなか行われました。国歌斉唱は大正琴と太鼓の和楽器の組み合わせによる伴奏により行われ、続いて(財)日本太鼓連盟の津田会長、長野県支部の小口支部長の挨拶がありました。また、来賓を代表し、長野県生活環境部の中平部長、岡谷市の林市長の両氏よりご祝辞を頂きました。
 前年度優勝チームの天城連峰太鼓(静岡)より津田会長へ優勝旗、優勝杯が返還され、津田会長からは優勝杯レプリカと太鼓一鼓が天城連峰太鼓へ贈呈され、コンクール後の特別演奏の際に早速、その太鼓を叩いていました。
 続いて出場者を代表して群馬県の尾瀬太鼓愛好会の笠原さゆりさんが「日本の伝統文化である太鼓を通じて、友情とふれあいを高め、力いっぱい演奏することを誓います」と力強い宣誓を行い、当財団小口副会長による「初っ切り太鼓」でコンクールが開始されました。
 好天に恵まれ、会場は約1300名の観客で埋まりました。郷土を代表して各チームとも素晴らしい演奏を披露し、場内から大きな拍手と声援を受けていました。
 出場した33団体は、コンクール審査要領に基づき5分間に課題曲(小口大八氏作曲「日本のひびき21」)と自由曲を演奏しました。本コンクールは、技を競うだけでなく、礼節など人間形成を図る教育の場となることを目的としているため、6名の審査委員が礼節・衣装、構え・打法、演奏技術、音楽表現、チームワークの5項目を審査しました。
 今回のコンクールから、出場チームの意に沿い、さらに厳正な審査を行うため、当財団の技術委員会の委員が加わり、課題曲の指示事項のチェック、好評の取りまとめを行いました。この講評は、出場チーム全てへ送付することになっております。
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(尾瀬太鼓愛好会の笠原さんによる選手宣誓)
 閉会式では、コンクールの全体的な印象について塩見審査委員長より、マナーや礼節が大変よくなり、教育の場としての成果が着実にあがってきている。また、技術的な点に関してはジョージ・川口審査委員より、回を重ねるごとに技術レベルが上がり、かなりの激戦であったとそれぞれ講評がありました。
 続いて審査結果が「別表」のとおり発表され、優勝したのは子供らしくきびきびとした演奏で大きな拍手を浴びた大分県代表のゆふいん源流少年隊(小学生8人)でした。
 また、翌日の26日には特別講習会が行なわれました。これは、ジュニアコンクール出場団体のチームクリニックとして今回から実施したものです。希望のあったみのり太鼓(茨城)、枕崎火の神乙女太鼓(鹿児島)、雨鳴太鼓保存会(山梨)の3チームが財団技術委員から基本を中心とした厳しい講習を受けました。また、各チームの指導者も特別講習会に参加し、今後の指導に活かしていきたいとの感想がありました。
 本コンクールにおいて、お忙しいなか、厳正な審査をしていただいた審査委員の先生方、開会式で素晴らしい演奏をしていただいた大正琴の演奏者の方々、また、審査の間、観客を魅了する演奏を披露していただいた特別出演チームの方々、全国より町ぐるみで応援に来て下さった父兄の皆様、そして本コンクールの開催に大変お骨折りいただいた長野県支部の役職員の皆様並びに200名のボランティアの方々に心より感謝とお礼を申し上げます。
*なお、次回第4回大会は、2002年3月24日(日)に福島県郡山市において開催を予定しています。
 
特別出演
天城連峰太鼓(前年度優勝チーム) (静岡)
御諏訪太鼓保存会 (長野)
甲州ろうあ太鼓 (山梨)
上諏訪駅前本町二丁目龍神会 (長野)
 
審査委員(五十音順・敬称略)
池田 庄作 財団副会長
塩見 和子 審査委員長・財団副会長
ジョージ・川口 ドラマー
中西 智子 三重大学教授
西角井正大 実践女子大学教授
古屋 邦夫 財団技術委員長
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(特別出演で熱演する甲州ろうあ太鼓)
■入賞チーム■
優 勝 ゆふいん源流少年隊 (大分)
第2位 手取亢龍若鮎組 (石川)
第3位 鬼島太鼓 (長野)
第4位 和紙の里和雅美太鼓 (福島)
第5位 上総の国房州太鼓 (千葉)
 
■特別賞■
長野県教育委員会賞
  人吉ねぶか太鼓(熊本)
岡谷市長賞
  みのり太鼓(茨城)
諏訪市長賞
  小城太鼓小天狗(佐賀)
岡谷市教育長賞
  信州安曇野穂高太鼓子供会(長野)
岡谷商工会議所会頭賞
  越中いさみ太鼓保存会(富山)
岡谷市観光協会会長賞
  高野右吉と秩父社中(埼玉)
諏訪市観光協会会長賞
  三刀屋太鼓Jr.(島根)
エルシーブイ賞
  広島山陽高等学校音楽部「彈」(広島)
長野県太鼓連盟名誉会長賞
  おおむら太鼓連くじら太鼓(長崎)
諏訪響太鼓店社長賞
  相州平塚七夕太鼓保存会(神奈川)
第3回日本太鼓ジュニアコンクールを終えて
日本太鼓ジュニアコンクール事務局 松枝 明美
 
 嵐のように過ぎ去った大会でした。昨年3月石川県での大会を視察後、9月に内容説明の会議が開催され、その後幾度となく重ねられた分科会を経て、全国から出場者・審査委員・一般のお客様を迎え無事、盛況裡に終えることができ、ホッと胸をなで下ろしております。
 会場がホールということもあり、皆様方には厳しい条件や不都合な面が多々あったかと存じますが、何らかの形で皆様の頭の中に「長野県」の印象を残して頂けたら嬉しい限りです。29都道府県33団体の子供たちの見事な演奏にご来場の方々は、びっくりされていたようです。将来、素晴らしい打ち手、そして指導者に成長して欲しいと陰ながら思っています。
 最後にスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。皆さんの責任感の強さ・団結力に感謝すると共に敬意を表します。そして財団をはじめ、多大なるご協力を賜りました皆様に心よりお礼申し上げます。来年の開催地福島県での大成功をお祈りいたします。
第3回日本太鼓ジュニアコンクールで優勝して
ゆふいん源流少年隊 指導者 長谷川 義
 
 ゆふいん源流少年隊は、3月25日(日)長野県岡谷市において開催されました「第3回総務大臣杯日本太鼓ジュニアコンクール」に、第2回大会に続き、出場させていただきました。
 出場決定の日から、ほぼ毎日の練習を正しい姿勢とバチさばきを重点に、特に小学生らしいしっかりした挨拶や身のこなし、毅然とした態度がとれるよう、万全を期し指導してまいりました。
 全国的にジュニアのレベルが高くなっているなかで、時にはくじけそうになりながら、それでも真摯な態度で太鼓に向かう子供たちへ日本太鼓のもつ「日本の心」、「郷土の心」を伝え、そして、世界に誇れる日本太鼓の歴史を車座になって話しながらの取り組みでした。また、高校生まで出場資格のある大会で、小学生だけのチームであることも、逆に励みになりました。
 コンクール当日は、出場者同士の気持ちの良い挨拶を交わす姿にすがすがしさを感じながら、33チームの演奏をつぶさに見せていただきましたが、それぞれのチームに練習の積み重ねを感じることができ、各チームとも素晴らしい出来栄えで、僅差での優勝であったと思います。それだけに達成感に満ちた子供達の笑顔からもらった感動は、父兄も指導者も言葉では表現できないものがありました。
 今後は、優勝して頂点に立ったことを奢ることなく日本の伝統芸能(日本太鼓)の伝承と青少年の健全育成にこれまで以上に取り組んでまいります。また、礼節を最重点に、演奏技術や音楽表現の練習を重ね、2年後(第5回大会)の優勝を目指して、チームワークのある子供たちに育てていきたいと思います。
 終わりに、本コンクールの開催にご尽力されました財団法人日本太鼓連盟をはじめ、財団法人日本太鼓連盟長野県支部並びに関係者の皆様方に深く敬意を表し、お礼の言葉といたします。








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