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第五章 文化財を活用するまちづくり
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     上 島原市の位置および環五島灘100kmのトライアングル
     下 青い理髪館
 
1 まちづくりはロマン
 民家そして文化財をまちづくりの資源に活かすためには、話題性物語性、つまりロマンが必要である。テーマ「キリシタン弾圧の痕跡を残す町家と町なみ」は、この点を考慮して設定された。
 今回の島原の民家の調査研究は前に記した通り、民家を[1]史的立場から研究し、[2]文化遺産・文化財としての価値評価をあたえ、[3]その成果をまちづくりの資源として活かすことを目的としておこなわれた。われわれは学術上の新発見を目指し、民家の文化財的価値を定め、これらがまちづくりの資源として活かせるという確信をもって、上記のテーマのもとに元気と希望をもって調査研究にあたった。今回の調査研究を通じて、島原の民家について特記すべきと感じたことを書き上げると以下の通りである。
 1 全国的にみても独特の歴史−キリシタン弾圧・島原の乱・島原大変
 2 豊かな自然遺産−普賢岳・眉山・噴火・湧水・有明海
 3 多くある歴史遺産−古民家・水屋敷・城と城下町の町割り・辻の祠
 4 珍しい習俗−年中飾るしめなわ・表に張りだす仏間
 5 元気ある住民−まちづくり活動・森岳まちづくり会・げんごろう倶楽部・青い理髪館








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