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3 西川俊治家住宅(屋号 あやめ) 
台帳番号17
白土町1062
 
概要 敷地は南北に往来する島原街道の西側に位置する。主屋は街道に面して東面し、北側を上手とする。建物の配置は、主屋の下手裏から奥に細長い建物が接続し、手前からスイジバ、ミソベヤ、ゴエモンブロ、ベンジョとする。敷地東面には畜舎、納屋などの3棟の建物を並べる。
 主屋主体部分は桁行6間(11.6m)、梁間3間(5.8m)、入母屋造桟瓦葺き平入で、つし二階建である。正面に1間半、背面に1間の下屋がつく。外壁は大壁造漆喰塗りで、軒裏は漆喰で波型に塗込める。
 主屋主体部の間取りは床上部分と通り土間部分に分かれる。床上は四間取りで、上手の表裏2室を続座敷とする。土間は現在床板を張って台所としている。
 棟札は「家主西川惣治郎四十歳」とあり建築年代は記されていなかったが、位牌に4代目惣治郎は昭和12年に68歳で亡くなったことが書かれていた。これより主屋は明治42年に建てられたことを算出できた。
 
特徴 西川俊治家主屋は、島原における伝統的町家の典型的な形式を残している。これは江戸時代から続く特徴で、島原街道には以前こういった町家が軒を連ねていたことが想像できる。江戸時代からの要素をもつ町家は、当家が建築された明治42年、明治末期まで建てられていたことがわかる。
 
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西川俊治家
 
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屋根伏図
 
(拡大画面: 127 KB)
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一階平面図1/200
 
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二階平面図1/200








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