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(3) 大阪湾ベイエリア開発計画
 大阪湾ベイエリアの総合的開発整備を国家的プロジェクトとして推進するため、「大阪湾臨海地域開発整備法」が平成4年12月に制定されている。
 
大阪湾臨海地域開発整備法(平成4年12月制定)概要
1. 目的
 この法律は、大阪湾臨海地域における近年の産業構造の変動等経済的社会的環境の変化に対処して、世界都市にふさわしい機能と住民の良好な居住環境等を備えた地域としての当該地域の整備等に関する総合的な計画を策定し、その実施を促進することにより、当該地域及びその周辺の地域における活力の向上を図り、もって東京圏への諸機能の一極集中の是正並びに世界及び我が国の経済、文化等の発展に寄与することを目的とする。
2. 対象地域
(1) 大阪湾臨海地域
 大阪湾及びこれに隣接する水域を地先水面とする市町村の区域並びにその区域と接する市町村の区域のうち、目的に資する整備等を促進すべき地域
(2) 関連整備地域
 大阪湾臨海地域の周辺の地域のうち、大阪湾臨海地域における整備等と関連して必要となる整備等を促進すべき地域
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●大阪湾ベイエリア開発整備のグランドデザイン
 「大阪湾ベイエリア開発整備のグランドデザイン」は、関西の官・学・産の総意のもと、大阪湾ベイエリアを世界都市「関西」形成のフロンティアとし、将来の発展方向とそれを実現するための方策を示したものである。
 
<開発整備の目標>
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<開発整備の方向>
[1] アメニティ豊かな総合的都市機能の強化
1) 快適な生活空間を形成する機能の強化
2) 文化・教育機能の強化
3) リゾート・レジャー機能の強化
 
[2] 世界に貢献する世界都市機能の強化
1) 国際文化・学術研究機能の強化
2) 国際経済機能の強化
3) 国際交流機能の強化
4) 国際居住・滞在機能の強化
5) 国際結節機能の強化
 
[3] 産業の高度化と新たな産業創造のための機能の強化
1) 産業高度化機能の強化
2) 産業創造・育成機能の強化
3) エネルギー供給機能の強化
 
[4] 居住機能の強化
1) インナーシティの再開発の促進に資する方向での居住空間の整備
2) ウォーターフロントの豊かな環境を生かし、適切な価格の高水準な住宅供給による魅力ある居住空間の整備
3) 都心とのアクセスが整備された、職住近接型の地域構造の形成に寄与する居住空間の整備
4) 年齢や職業構成、収入などのバランスに配慮したさまざまなライフスタイルに適合できるような居住空間の整備
5) 国際化に対応し、快適で安心して住み、滞在することのできる生活環境を持つ世界水準の居住空間の整備
 
[5] 商流・物流機能の強化
1) 国際的業務機能の強化
2) 世界に開かれた交易・交流拠点の形成
3) 国際物流機能の強化
4) 物流の効率化
 
[6] 新たな環境創造
1) 大阪湾の水質改善
2) 人々に開かれた水際線、公園・緑地等の整備
3) 大阪湾ベイエリアの景観形成
4) エコロジカルな循環型都市構造の形成
5) 環境創造に役立つ新たな埋め立て
6) 災害に強い街づくり
 
[7] 交通インフラの整備
1) 大阪湾ベイエリアにおける世界との交通結節性の向上
2) 大阪湾ベイエリアにおける国内の交通結節性の向上
3) 大阪湾ベイエリアを中心とした関西圏の交通網の整備
4) 大阪湾ベイエリアの日常交通圏の形成
5) 交通施設の利便性、快適性の向上
 
[8] 情報通信インフラの整備
1) 情報創造・発信力の強化
2) ベイエリア・マネジメント・システムの整備
3) 情報ネットワークの整備
4) 情報産業の育成
 
[9] 開発整備促進のための制度・手法
 
 
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図 4-1-3 大阪湾ベイエリア開発整備のグランドデザインに示されたプロジェクト一覧
出典: 大阪湾ベイエリア開発整備のグランドデザイン
 








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