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2. 運輸政策審議会答申第10号の検証
2-1 都市交通審議会答申第11号、第13号の概要
(1) 国土計画等と鉄道整備計画の流れ
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表2-1-1 全国総合開発計画の概要
  策定
年度
目標
年次
背景 基本目標

S37年 S45年 ・高度成長経済への移行 ・地域間の均衡ある発展
・過大都市問題
・所得格差の拡大
・所得倍増計画


S44年 S60年 ・高度経済成長 ・開発可能性の全国土への拡大
・人口等の都市への集中
・情報化、国際化等の進展


S52年 S63年 ・安定成長経済 ・人間居住の総合的環境の整備
・人口等の地方分散の兆し
・国士資源等の有限性の顕在化


S62年 H12年 ・人口等の東京一極集中 ・多極分散型国土の構築
・産業構造の急激な変化
・雇用問題
注) 全総: 全国総合開発計画、三全総:第三次全国総合開発計画
  新全総: 新全国開発計画、四全総:第四次全国総合開発計画
 
○近畿圏基本整備計画
■第三次「近畿圏基本整備計画」
 整備計画期間:昭和53年から概ね10ヶ年間
《基本方針》
 〈定住のための総合環境整備〉
・ 過密進行の抑制→安全で豊かな居住の場として整備
 〈一体的な圏域構造づくり〉
・ 東西方向の国土軸の充実→南北方向の圏域軸の形成
 〈歴史と風土に根ざした近畿圏の整備〉
 〈自然と人間の諸活動との調和〉
 〈国際化・情報化に対応した地域の基盤整備〉
表2-1-2 人ロの目標と就業構造及び所得の見通し
  昭和50年 増加率 昭和60年
〈常住人口〉 2,123万人 1.12 2,380万人
〈就業人口〉 975万人 1.12 1,090万人
〈生産所得〉 26兆円 1.77 46兆円
 
○大都市地域の交通体系
 〈公共交通機関を主体とした都市交通体系の確立〉
・ 都市高速鉄道の積極的な整備
・ 駅前広場等整備によるバス、自転車等と鉄道の連絡強化
 
■第四次「近畿圏基本整備計画」
 整備計画期間:昭和63年から概ね15ヶ年間
《近畿圏整備の基本的方向》
[1] 中枢圏域としての整備
 〈国際交流機能の強化〉
・ 関西国際空港の開港等のメリットの広域的な活用
 〈経済機能の強化〉
 〈文化学術研究機能の強化〉
[2] 自立都市圏の育成・整備
・ 多核連携型圏域構造を形成するため、核となる自立都市圏の育成・整備を図る。
[3] 交流の活発化
・ 自立都市圏の育成・整備にあわせ、人流、物流、情報流を円滑化することで、これら自立都市相互間等の交流の活発化を図る。
 〈高規格幹線道路、高速鉄道、港湾及び空港の基幹的交通施設を中心とした交通体系の整備・推進〉
[4] 総合的な居住環境の整備
[5] 自然・伝統文化等の保全及び利用
表2-1-3 人ロの目標と就業構造及び所得の見通し
  昭和60年 増加率 平成12年
〈常住人口〉 2,265万人 1.08 2,440万人
〈就業人口〉 1,050万人 1.11 1,165万人
〈生産所得〉 56兆円 1.79 100兆円
 
○交通体系の整備
 〈大都市地域〉
・ 空港アクセス、ニュータウンアクセス等の新線整備、線増・電化等の輸送力増強計画の推進
・ 列車運行の高頻度化及び乗換施設の整備
 〈都市内〉
・ 需要の態様及び量に応じた、バス、新交通システム、モノレール、水上バス、鉄道等適切な交通機関の選択による総合交通体系の構築
・ 上記の上位計画の流れをうけ、多核型の圏域構造を維持しつつ大阪圏全体の活性化を図るため、大阪市、京都市、神戸市の三大都市においても、次のような方向の都市整備が推進された。
 
○大阪周辺地域
・ 大阪圏全体の中心として、京都市、神戸市の大都市及び周辺諸都市と有機的に結ばれる多核連携型構造の確立。
・ 既存の業務集積地、大阪市内再開発拠点、臨海部及び郊外部における新開発拠点を結ぶ都市軸の形成により、業務機能、情報機能、国際交流機能、文化機能等の強化。
・ 郊外部等における計画的な開発、整備による良好な居住環境の確保。
 
○京都周辺地域
・ 関西文化学術研究都市を中心に集積が予想される文化学術機能、国際化に対応したコンベンション機能、国際観光機能等の強化。
・ 市内東部・西部地域、府中部・南部地域等において進められている新しい住宅地と既成市街地との連携。
 
○神戸周辺地域
・ ポートアイランドを始めとする海上都市や西神地域、北神・北摂地域等の開発拠点における業務機能と居住機能の調和の取れた街づくりの推進。
・ 計画的な都市整備が進められている地域と既成市街地との連携により、国際交流機能、情報機能、文化創造機能等を強化。
 
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図2-1-1 主要プロジェクト位置








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