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6.結言
 高度成長を続けてきた東アジア地域は、数年前にタイの通貨危機に端を発した経済危機に見まわれ一時停滞したが、ここにきて新たな勢いで経済復興がなされつつあり、一般炭他の荷動き量が増大してきている。今後は、さらなる海上物流の飛躍的な伸びが期待されている。
 本研究部会では、水深の浅い東アジア地域の港湾の貨物輸送量の増大に備え、従来の船型から大幅に浅喫水肥大化させることで、従来船型の倍近い載貨重量を有する新船型の開発を目指し、実用化に当っての諸課題解決の研究及びその研究過程から得られる設計指針の確立を目指した研究に取り組んだ。
 開発に取り組んだスーパーシャロードラフト船は、従来にない大B/dと肥大度を併せ持つ船型で、発足にあたって設定した研究目標を達成するのに多くの困難に見舞われたが、委員各位の多大な貢献によって、これらを克服し貴重な成果を上げることが出来た。これらの研究成果が設計の現場で、必ずや有効に利用され、我が国造船・海運業界の国際競争力の向上に寄与するものと期待している。
 最後に、本研究の実施にあたりましては、日本財団より多大なご支援いただいたことに対し深くお礼を申し上げるとともに、終始積極的に研究に取り組んでいただいた委員各位に感謝する次第である。








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