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6.神戸空港の活用
 先端医療に関連する企業や研究機関の立地を図るためには、関西国際空港と平成17年度に開港する神戸空港を活用することが不可欠である。
 まず、医療関連の製品・部品や医薬品などは一般的に付加価値が高いため、多くの場合、飛行機で輸送されているという現状がある。また、臓器移植などの高度医療においては、患者やその家族などの搬送をはじめ、血液・臓器などの緊急輸送、検査用の検体の輸送などに、航空輸送が大きな力を発揮する。
 また、ペースメーカーや組織標本、モニター装置など、緊急輸送を必要とするものあり、このようなケースでは飛行機による迅速な輸送が不可欠となっている。また、国内外の研究者の交流がはかれるものと期待されている。
 さらに、米国では、空港に近接して医療機関や医療関連企業・研究所などが集積し、相当数の雇用を実現するなど、空港を活用しながら医療関連産業が一大産業として成長している実例が多い。1999年度に実施した「神戸医療産業集積形成調査」でも、医療関連のクラスターを形成するにあたっては、空港の果たす役割は極めて大きいという調査結果が出ている。国内外の研究者の交流や患者さんの搬送、医薬品や細胞・組織さらには医療機器の部品の緊急輸送などにもスムーズに対応していきたいと考えている。








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