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「警視庁犯罪被害相談所」の相談業務に参加して
 九月二十三日から三日間、飯田橋のレインボービルで「警視庁犯罪被害相談所」が開設されました。開設にあたっては、被害者の様々な要望に応えるため、警視庁内の関係部署をはじめとして、都の精神保健センター、女性センター、そして当センターと、それぞれからベテラン相談員が参加しました。
 当日は、相談業務の開始とともに電話が鳴り始めますと、相談員の緊張する様子がひしひしとうかがわれ、あらためて支援に対する各人の心構えが感じられました。
 また面接相談は、いつもと勝手の違う場所で行われましたが、あらかじめ事案別に振り分けられていたことから、相談内容についての不安も感じることなく対応することができました。
 当センターからは、三名の相談員が参加して、それぞれ二件ずつ、計六件の面接にあたりましたが、性被害に遭った若い女性、D・Vの後遺症に悩むお母さん等、相談者のすべてが女性の方でした。
 性被害に遭った女性からは、自分から声を上げることも難しく、女性のための支援機関等にもなかなか連絡がとりにくい状況であることを教えられ、支援の難しさをあらためて痛感しました。
 このような被害者にとって、何気なく来られる特設会場での出張相談の開催は、とても大切ではないかと思います。
 被害に苦しむひとりの女性は、引き続き都民センターの面接へ来ることとなり、現在、カウンセリングを継続中です。
 相談者からは、「親身になって相談に応じてくれ、とても良かったです。」という、言葉と笑顔の返事があり、今後とも犯罪被害者やご遺族の方々に、より良い支援活動を続けなければと、改めて感じました。
(相談員・M)
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面接相談状況
「ボランティアセミナー・ステップII」を開催
 本年七月に実施した「第二回被害者支援ボランティアセミナー」の継続研修の一環として、「被害者支援ボランティアセミナー・ステップII」を当センター研修室で三日間開催し、三十五名の方が参加しました。
 研修では、江幡玲子ボランティア研修責任者による「被害者支援とボランティア」と題する講義の後、一日目は「自分を知る」二日目は「電話相談」三日目は「直接的支援」と、自分を知ることの意味や、相談・面接の中での言葉の大切さを学びました。
 受講生からは「支援の難しさを感じたが、自分のできることをやっていきたい。実際にボランティアを行っている人の声を聞きたい。」などの声があり、ボランティアヘの意欲がひしひしと伝わってきました。
 参加者には、引き続き研修を続けていただき、一日も早くボランティアとして一人立ちができるようにと願っております。
研修風景
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