第10回AIS技術委員会 報告書
第10回AlS技術委員会がフランス国サンジェルマン・アン・レイのIALA本部で、2001年9月17日から21日までの会期で開催され、当協会審議役豊福滋善が出席したので、報告書を提出します。
1.出席者
Mahesh Alimchandani |
Australian Maritime Safety Authority |
Sun Wee |
Canadian Coast Guard |
Bert Tepper |
Communications and Navigation Systems, Canada |
Michel Deutch |
TRANSNUMERIC, France |
Virgine Lasserre |
CETMEF, France |
Michel Lemaitre |
CETMEF, France |
Rene Richard |
IMPA (Germany) |
Stefan Bober |
Traffic Technologies Center, Germany |
Hartmut Hilmer |
Federal Waterways and Shipping Administration, Germany |
Jan-Hendrick Oltmann |
Federal Waterways and Shipping Administration, Germany |
Bohdan Pillich |
SEVENCS GmbH Germany |
Hannes Schuch |
IMPA (Germany) |
Shigeyoshi Toyofuku |
Japan Aids to Navigation Association, Japan |
Geir Jegstad |
Norcontrol IT AS, Norway |
Yuri Bazarov |
Transas Joint Stock Company, Russia |
K.H. Burchell |
Marine Data Systems(Pty) Ltd. , South Africa |
Magnus Nuyberg |
Saab Transponder Tech AB, Sweden |
Benny Pettersson |
Swedish Maritime Administration, Sweden |
Rolf Zetterberg |
Swedish Maritime Administration, Sweden |
Peter Hinchliffe |
International Chamber of Shipping, (U. K. ) |
Bill Sanford |
Royal Institute of Navigation, U.K. |
J.F. Bedin |
Lockheed Martin, U.S.A. |
John E. McCarty |
MariTEL Inc. , U.S.A. |
Rudy Peschel |
Saab Transponder Tech, U. S.A. |
Bruce Kelloway |
IALA Secretary, Technical Assistant |
2. 会議日程
第1日 開会 全体会議
第2日 作業部会 全体会議
第3日 作業部会 全体会議
第4日 作業部会
第5日 作業部会 全体会議 閉会
3. 一般事項
委員会は、カナダのB. Tepper氏を委員長とし、事務局のBruce Kelloway氏が出席して開催された。副委員長のH-H. Callsen-Bracker氏(ドイツ)は今回欠席であった。米国ニューヨークでのテロ事件の直後であり、一時、開催が危ぶまれたが、予定通りの開催となった。但し、米国コーストガードからは欠席であった。
今回は予定された委員会の最終回であり、委員長は最初に出席者への歓迎の言葉を述べると共に、上記テロ事件の受難者への哀悼の意を表することを述べ、これに関連して米国コーストガードからは今回欠席であることが告げられた。
次いで今回が最終回ではあるが、AISについては今後行わなければならない作業が数多くあることから、取り敢えず特別技術ワーキング・グループ(Aad-hoc Technical Working Group: TWG)を設けて審議を継続することの承認を理事会に求めることとしたいとの説明があった。
更に事務局長から、本委員会の作業成果が理事会で非常に高く評価されていることが報告され、また、多くの組織がIALAが作成するAISガイドラインに注目しており、我々はこのことを真剣に考えなければならないという要望が述べられた。
また、理事会ではIALAの技術委員会の今後の構成について現在検討中であり、その中でAIS委員会と電波航法委員会(RNAV)とを2002年9月までに合併させるという方向にあることが述べられ、AIS委員会の今後の作業は2001年9月以降2002年9月までの間に開始されるべきであると考えられていると付け加えられた。
理事会の承認が得られれば、2002年9月にAIS委員会は再開される。
4. 議事
今委員会における検討資料としてワーキンググループから提示されている「Draft IALA Guidelines on Universal Shipborne Automatic Identification System」及び「Draft Recommendation on the Technical Clarifications of Recommendation ITU-R.M1371-1」についての概要説明があり、今委員会でその内容について審議することになった。
審議を進めるに当たっては、上記Draftの審議をGuidelinesのPart I、PartII、ITU-R. M1371-1のグループに分けて作業部会を設け、中間ワーキンググループのメンバーを中心に内容を審議することになった。修正を要すると指摘された箇所については各Chapter毎に小人数のグループで修正案が練られ、プリントされて適宜全体会議に提出された。
最終日は朝から修正案の最終調整が行われた後、午前11時から全体会議が開催され、修正案の報告及び採択が行われた。この案については、審議未了の部分が多かったが、改正SOLAS Vの実施期日が迫っていることもあって、暫定とすることで理事会に提出し承認を求めることとなった。理事会の承認を得たのち、IMO及びITUに提出されることになる。審議未了の部分については、今後IALAが開催する会議、例えば2002年3月にオーストラリアで開催が予定されているIALA全体会議(総会を含む)などの時期に合わせ、会議終了後に出席可能者で臨時仮委員会を開催して、明年9月まで審議を続けることで各委員の了承が求められた。
委員長から閉会の挨拶があり、1997年にAISワーキンググループが設置されて以来、中心となって取りまとめに当たってきたPettersson(スウェーデン)、Oltmann(ドイツ)、Dugher(イギリス)、Callsen-Bracker(ドイツ)への謝意が述べられて散会した。