4.3 メンバー機関が他のサービス機関の利用に供している試験データに関する機器性能及び信頼性情報の監視を継続
ENG13で、委員会は、製品リストおよび製品ガイドを改訂するという当初の発案を、IALAウェブサイトでの各工業会員のウェブページ更新というコンセプトに替えることを提案し、IMCがこれを検討・承認した。IMC会員は、メンバーの約25%しかウェブサイト更新の機会を利用していないことに留意しなければならない。
工業会員は、継続してウェブページを更新するよう勧められており、IALAウェブサイトに掲示されたメンバー情報を監視するよう促されている。
データの入手可能性
IALAの一般目標では、会員間の情報の共有を促しているが、会員当局の研究開発施設の商業化が益々拡大しているため、テストデータは、一般ドメインでは入手できない可能性がある。これはデータが一般に契約機関の資産であるためである。
この項目に関する作業はENG15で終了した。
4.4 0PS/RNAV/VTSと協力して、利用者に対し相対価値を定量化する、補足的航路標識の代替的混成でできた、管理リスク評価用ツールとして使用されるモデルの開発を調査
2000年10月にカナダで開催されたリスク評価及びリスク管理に関するワークショップに続き、委員会は、ENG14で、補足航路標識の代替混合のユーザー相対値を量化することを目的としたモデル作成の実現可能性は、ケベックのワークショップで行なわれたプレゼンテーションではっきりと実証された、と結論づけた。
この業務はENG14で終了したが、ENG16で再度取り上げられ、最近のセキュリティ問題に関して総合的な検討を行った。この検討のコンセンサスは、会員は、航路標識に関するリスク評価を再考すべきである、というものだった。
4.5 航路標識に関連したトレーニングに関する指針を作成
ENG15で、委員会は、商業的トレーニングの確保に対するトレーニング条件に関するカナダ沿岸警備隊一般仕様書に基づいたIALAトレーニング指針草案を検討した。
ENG16で、カナダ沿岸警備隊は、契約に基づいて作成された全く新しいトレーニング指針草案を提示した。これには、早期に作成された表、前草案の諸要素、4年間の会期中に明確に述べられた各意見等が盛り込まれている。この新規草案が検討され、最終的な形になった。
事務局長は、航路標識に関連したトレーニングに関する指針草案(ENG16/8/9)を、承認を求めて理事会に送るよう要請されている。
この作業項目は現在終了している。
4.6 認定−提案されたIALA製造業者の機器認定要綱を支援するテンプレートを作成
委員会は、ENG16の際に、この項目についての作業を行なわなかった。現在、理事会からのさらなる指示を待っている。
認証問題を検討している日本の文書(ENG16/Inf6)が委員会に提示された。これについては、次の作業会期中にデンマークの文書(ENG16/2/20)と合わせて検討しなければならない。当然、理事会の詳細な指示を待つことになる。
事務局は、この2つの情報提供文書を、本報告書と合わせて、委員会ウェブサイトに掲示するよう要請されている。
5.0 WG3-遠隔制御及び監視
5.1 AIS-AIS技術の価値に関して検討し報告
AIS委員会が、エンジニアリング委員会第15回会議のAIS情報提出文書に注目した。この文書に関して、AIS委員会からいかなるコメントも入手していないが、WG3の議長は、AIS委員会が会期中にこれをさらに考慮する予定であるという連絡を受けている。AIS指針の第14章でも航路標識について検討していることがノートされた。
中国会員は、AISを使用した沿岸船舶の動向監視について研究していると述べた。オーストラリア、米国、カナダ、ドイツ、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンは、このタイプの船舶動向監視の実装試験を行なっていることがノートされた。
エンジニアリング委員会は、数年間AIS開発を監視しており、AIS委員会と意見を交換している。エンジニアリング委員会は、AIS技術の3種の補足アプリケーションが存在すると考えている。
a.航路標識の識別
b.船員(航海士)が使用する環境情報を入手し、配布する手段としての使用
c.航路標識監視手段としての使用
バイナリメッセージに対する適応性があることを認識したうえで、現行のメッセージ構造が上述の用途全てをサポートすることがノートされた。
委員会は、AISの技術面は、ナブガイド及び現在起草中のAIS指針に盛り込まれているため、さらに詳細な報告書は必要ないと考えた。エンジニアリング委員会のさらなる任務は、AISの開発を監視し、AISを網羅しているIALA文書の詳細についてコメントすることである。
この任務は終了するものとみなす。
6.0 WG3-IALA刊行物の改訂
6.1 航路標識の可用性および信頼性に関するIALAガイドラインをナブガイドに併合
航路標識の有効性及び信頼性に関するIALAガイドの主要な原則がナブガイドテキスト草案に盛り込まれ、OPS15で提出された。これはENG15で終了した。
ENG15で、デンマーク会員は、IEC/TC56により作成された「信頼性」に関する基準に、航路標識の有効性及び信頼性に関するIALAガイドの詳細な理論と実例が充分に包含されているかどうかについての情報文書を作成することに合意した。提示された文書(ENG16/2/19)では、IEC/TC56が公表した信頼性に関する基準が、IALAガイドに盛り込まれた情報を充分に包含していることを示している。
委員会は、航路標識の有効性と信頼性に最も関連しているIEC/TC56基準について、IALAが会員に通知することに合意した。これらの基準は下記の通り。
IEC 60300-3-1 |
|
信頼性分析方法:方法に関するガイド |
IEC 61078 |
|
信頼性分析方法:信頼性ブロックダイアグラム |
これらの基準をIALA在来の航路標識における有効性目的に関する勧告草案の注記に盛り込むことが合意された。
検討後、委員会は事務局長に対し、IALA航路標識の有効性と信頼性に関するガイドの中止を勧告することを決定した。
この任務は終了すると思われる。
6.2. ナブガイド第7章の見直し
ENG15で、委員会はナブガイド(第4版)の第7章を検討したが、現行版にいかなる変更もなかった。
この項目は現在終了している。
6.3. 有効性目標-OPS委員会による考慮を求めて勧告草案を作成
情報文書ENG16/2/16(前OPS16/7/1r1)「在来の航路標識における有効性目的に関する勧告」が検討された。
この文書は、エンジニアリング委員会のWG3が作成した早期草案に基づいてOPC委員会が作成したものである。OPSでの検討時に、在来航路標識以外の航路標識の有効性目標、特に、DGNSSの有効性目標が削除され、その理由としてこれがすでにIALA勧告R-121に包含されていることがメモされた。これに基づいて、「在来」という言葉が草案タイトルに導入された。
委員会は、ENG16/2/16の総合的意向と内容を認め、運用委員会の提案の意図を変えずに詳細な修正を施した。係る修正には下記が包含される。
・在来航路標識全てをカテゴリー1、2、3として分類する必要性について説明する。
・故障、有効性データ収集、記録保存に関する定義についての注記を追加。有効性の定義の包含。
・カテゴリーの有効性目標を係るカテゴリーの全航路標識の平均的有効性に適用することについての説明。
・95%の絶対最小値レベルの有効性が個々の航路標識に適用されることについての説明。
・関連の信頼性に関するIEC技術委員会56基準への言及を包含する。上述の修正を含む改訂勧告草案がENG16/8/14として作成された。
オーストラリア会員は、ナブガイド編集者にアドバイスし、ナブガイドに必要な調整を確実に行なうと申し出た。
事務局長は、承認を求めてこれをIALA理事会に送るよう要請されている。
この任務は終了するものとみなす。
6.4. 海面水位測定法に関する勧告作成を検討
本会議で、政府間海洋学委員会(IOC)のThorkild Aarup博士により、全地球海面水位監視活動(GLOSS)についてのプレゼンテーションが行なわれ、サポート情報が提供された。
前述のプレゼンテーション、情報提供文書ENG15/2/8及び事務局との協議に基づき、委員会は、これを一勧告とするよりも、IALA会報の一項目とし、ナブガイドに盛り込む方が適切であると考えた。
事務局は、この項目について、IALA会報の編集者に通知するよう要請されている。
事務局はこの報告書をAarup博士に送付するよう要請されている。
委員会は、ナブガイド第4版の第6章「その他の設備」に盛り込むため下記の文を作成した。
複数のIALA会員は、ある種の航路標識の海面水位測定法を保持している。これらの測定法精度は、現地条件によって異なる。
海面水位測定装置の入手/更新を考慮している会員は、全地球海面水位監視活動(GLOSS)プログラムを調整する政府間海洋学委員会(IOC)の作業を把握していなければならない。
GLOSSは、気象変化の諸側面に関する研究専門プログラムを含む、国際海洋学調査プログラムに不可次な情報を提供することを目的として、海面水位局の全世界及び地域ネットワークを確立するためのプログラムである。
GLOSS (一般には一時間毎に) 一時的な平均を表示するにあたり、全天候(特に波浪)状況で、センチメ−ター(1cm) までの精度で測定できる海面水位測定ゲージを必要としている。
GLOSS測定は、一般に10年間行なわれる。熱帯地域では、この測定により、10年間の海洋変化の充分なサンプリングが可能となる。IALAは、世界中の海面水位記録基準を改良する海面水位測定業務を行なってい会員のGLOSSプログラムヘの貢献を支援している。現地レベルでは、港湾の海図作成及び航行には、海面水位に関する速やかな情報が必要であるが、港の設計は、数年間測定された種々の海水面の静的データに依存している。
海面水位の測定に関する詳細情報、下記にて入手可能。
オーストラリア会員は、ナブガイド編集者にアドバイスし、ナブガイドに必要な調整を確実に行なうと申出た。
この任務は終了とみなされる。
7.0 WG4-エネルギー源
7.1 太陽エネルギーシステムおよび関連標準の検討を続け、設計に関する指針を常に最新状態に維持
(本書を)読みやすくするために使用されている略字やフレーズ等について説明し、また、より簡潔にすることを目的として、本書が再度採り上げられた。
事務局長は、航路標識太陽電池装置に関する指針草案(ENG16/8/13)を、承認を求めてIALAに送るよう要請されている。
この任務は終了とみなされる。
7.2 年次バッテリー使用の数、種類、容量に関してメンバーを調査し、メンバーへの報告書を作成
Dow Corning社の代表者は、IALA会報に掲載する項目を作成した。また諸結果が委員会ウェブサイトに掲載された。
7.3 バッテリーの推奨保守指令及び運用基準に関する指針を作成
これらの指針には、航路標識アプリケーションに共通使用されるバッテリーの保守についての指示及び操作基準が記載される。
ENG15とENG16の会議間に、本文書の編集作業が行なわれた。現行の会議時に、さらなる編集作業が行なわれ、説明事項や勧告が矛盾しないよう本文書及びENG16/2/12の内容が和合された。
エネルギー源調査報告書(ENG16/2/13b)が、指針に追加された。
事務局長は、バッテリーの推奨保守指令及び運用基準に関するIALA指針草案(ENG16/8/12)を、承認を求めてIALA理事会に送るよう要請されている。
7.4 メンバーが採用している落雷防護方法に関するデータを整理し、航路標識機器及びシステムにとっての最良の方法について指針を作成
この項目はENG15で終了した。
7.5 IEC1427-1の発行に向けたIEC合同作業部会TC82//TC21(PVバッテリー標準)の進展を監視し、適当な時期に情報を提供
IALAとIECとの連絡係だったトリニティハウスのWannell氏が退任した。委員会としては、委員会作業に対する氏の貢献に対し感謝の意を述べたい。
補佐役として次の作業期間の新たなラポルトゥールが必要である。
7.6 PV光電池システムのセイジングのためのコンピュータプログラムの機能仕様書を作成。一般的IALAソーラー設計コンピュータプログラムの実用性を検討
「太陽電池装置の設計を目的としたコンピュータシステム用の機能仕様書」草案(ENG16/2/13)が再度採り上げられ、わずかに編集上の変更が行なわれた。
事務局は、太陽電池装置向けコンピュータプログラムを作成するにあたり次の作業期間中に使用することを目的として、これを入情報文書として次の会合時に提出するよう要請されている。
7.7 太陽エネルギーの補足的方法に関する指針を作成。指針にはさまざまな地形の地域、気象条件および考えられうる配置の広範な費用便益分析に対するその方法の適合性を加える
この件に関する項目がIALA会報向けに作成されたことがノートされた。
この項目は終了とみなす。
8.0 成果書類
成果書類は、本報告書の付記2に挙げられている。
9.0 今回の会議の報告書の承認
9.1 委員会はこの第16回会議改訂報告書を承認した。
10.0 活動リスト
メンバー
10.1 The
事務局
10.2 事務局は、コンピュータプログラムに関する調査について、今後の委員会にアドバイスするよう要請されている。
10.3 事務局長は、書簡をDow Corning杜に送付するよう要請されている。
10.4 事務局は、ENG16/2/5及びENG16/2/6を、本報告書と合わせて、IALAウェブサイトに掲示するよう要請されている。
10.5 事務局長は、導線設計に関するIALA指針草案を、承認を求めてIALA理事会に提出するよう要請されている。
10.6 事務局長は、勧告E122をCIE部門2の議長に送付するよう要請されている。
10.7 事務局長は、委員会が、1977年「光度の決定に関する勧告」及び1980年「実行光度の計算に関する勧告」の維持を勧告していることを、IALA技術アドバイザーであるKent氏に提示するよう要請されている。
10.8 事務局長は、合成係留索に関するIALA指針草案を、承認を求めてIALA理事会に送るよう要請されている。
10.9 事務局は、ENG16/8/7をPHLに送るよう要請されている。
10.10 事務局は、スウェーデンの情報文書を委員会ウェブサイトに掲示するよう要請されている。
10.12 事務局長は、ENG16/8/10を、説明目的でIALA理事会に送るよう要請されている。
10.13 事務局長は、航路標識に関連したトレーニングに関するIALA指針草案を、承認を求めてIALA理事会に送るよう要請されている。
10.14 事務局長は、ENG16inf6及びENG16/2/20を、本報告書と合わせて、委員会ウェブサイトに掲示するよう要請されている。
10.15 事務局長は、1989年「航路標識の有効性及び信頼性に関するIALAガイド」を中止するよう要請されている。
10.16 事務局長は、在来ノ航路標識の有効性目標に関するIALA勧告草案を、承認を求めてIALA理事会に送るよう要請されている。
10.17 事務局は、IALA会報の編集者に、IOCのAarup博士が提案した項目についてアドバイスするよう要請されている。
10.18 事務局は、本報告書をAarup氏に送るよう要請されている。
10.19 事務局長は、航路標識の太陽電池装置に関するIALA指針草案を、承認を求めてIALA理事会に送るよう要請されている。
10.20 事務局長は、バッテリー保守についての指示及び操作基準勧告に関するIALA指針草案を、承認を求めてIALA理事会に送るよう要請されている。
10.21 事務局は、今後の委員会のために、太陽電池装置の設計に関するコンピュータプログラムの機能仕様書を保持するよう要請されている。