5 オゾン層破壊の防止
有害紫外線から地球上の生物を保護するための重要な役割を果たしているオゾン層の破壊が重大な問題となっています。南極域において大規模なオゾンホールが発生する状況が続いており、日本上空のオゾン層も長期的に減少しつつあります。
このためオゾン層の破壊や地球温暖化を招く物質の排出削減が急務となっており、カーエアコンや業務用冷凍空調機器に冷媒として使用されているクロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)の3種類の物質を大気中にみだりに放出することを禁止するとともに、機器の廃棄時における適正な回収及び破壊処理の実施等を義務づけた「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊法)」が2001年6月15日に成立し、同月22日に公布されました。
国土交通省においては、オゾン層に係る観測を行うとともに、CFCの回収率が低い状況にあるカーエアコンを中心に、オゾン層破壊物質の大気中への放出抑制及び回収の促進を図り、さらに、脱特定フロン等対応設備への転換促進を図るための優遇措置を導入しています。
●全国4地点におけるオゾン全量の年平均値
●オゾン層破壊のメカニズム
●南半球オゾン分布
資料:気象庁