(3)我が国における地球温暖化問題の現状
[1]我が国における二酸化炭素の排出の現状
世界第4位の二酸化炭素排出国である我が国は、地球温暖化問題を解決するため、大変重要な役割を担っています。
■我が国の二酸化炭素排出量の推移
我が国の1999年度の二酸化炭素排出量は、約12億2,500万トン、国民一人当たりの総排出量は約9.67トンとなっています。
●我が国の二酸化炭素排出量の推移
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資料:地球環境保全に関する関係閣僚会議
■我が国の部門別の二酸化炭素排出割合
我が国の二酸化炭素排出量のうち産業部門は40.3%、民生部門は25.2%、運輸部門は21.2%を占めています。このうち運輸部門からの排出量は、自動車の保有台数や走行量が大幅に上昇したことにより、1990年から1995年の間に約17%増加しました。1995年以降も、特に自家用乗用車からの二酸化炭素排出量の増大が続き、1999年には1990年比で23%増となっています。
●我が国の二酸化炭素排出量(部門別)1999年度
資料:地球環境保全に関する関係閣僚会議
●自動車保有台数の推移
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1:乗用車には軽乗用車を含む。
2:小型特殊、原付二種及び原付一種は含まず。
資料:国土交通省
[2]我が国のエネルギー消費
地球温暖化問題の主因は、産業革命以降の化石燃料消費の急激な増加によるものとされており、地球温暖化問題とエネルギー消費との間には密接不可分な関係があるといえます。
■我が国の最終エネルギー消費
我が国の最終エネルギー消費は1960年代には経済成長を背景に大幅な増加を続けましたが、第1次石油危機(1973年)及び第2次石油危機(1978年)の後に一旦減少傾向で推移しました。しかし、1983年以降は再び増加に転じており、1999年には原油換算で約4億160万klとなっています。
1999年度の最終エネルギー消費量を部門毎に見ると、産業部門は、全体の消費量の約半分をなお占めているものの、最終エネルギー消費量は1973年比1%増にとどまっています。
これに対し、民生、運輸部門はそれぞれ全体の消費量の4分の1を占め、また、1973年比でそれぞれ102%増、113%増と大幅に増加しています。その理由としては、自動車の利用やエアコンの普及等快適さや利便性を追求するライフスタイルの浸透等が挙げられます。
●最終エネルギー消費(部門別)の推移
資料:総合エネルギー統計