5.考察
5.1 播磨灘におけるダイオキシン類の水平分布
本調査結果と既往調査結果の水平分布を図−5.1に示し、比較のまとめを表−5.1に示す。
播磨灘において実施した底質ダイオキシン類に関する本調査は、灘中央部における分布をはじめて把握し、沿岸に偏在していた既往調査を補完して、播磨灘全域のダイオキシン類の水平分布を明らかにすることができた。
本調査結果及び既往調査結果による播磨灘のダイオキシン類の分布特性として、沿岸域と灘の中央部において比較的高い値を示す傾向が見られた。
播磨灘におけるダイオキシン類濃度は、0.084〜20pg-TEQ/g-dryの範囲で分布しており、灘中央部と姫路、相生沖でも高くなる傾向がみられた。本調査結果は、播磨灘における既往調査の濃度範囲と同程度であった。
表−5.1 ダイオキシン類(表層泥)に関する
本調査と既往調査との比較
(単位:pg-TEQ/g-dry)
調査結果の種類 |
調査対象 |
ダイオキシン類 |
本調査 |
播磨灘 |
2.8〜9.0 |
既往調査※ |
H12 |
播磨灘 |
0.36〜20 |
H11 |
播磨灘 |
0.084〜13 |
H10 |
播磨灘 |
19 |
出典:「平成12年度 ダイオキシン類に係る環境調査」環境省
「平成11年度 公共用水域等のダイオキシン類調査」環境省
「平成10年度 ダイオキシン類緊急全国一斉調査」環境省
(拡大画面: 120 KB)
図−5.1 ダイオキシン類平面分布