日本財団 図書館


5.結果
 羽田特殊救難基地で実施された自主トレーニングで測定された個人の心拍数の結果を図1-1〜1-9に示す。
 図1-1は、事務職中の心拍数の変動である。一時的に150拍/分の心拍数を認めるが、通常は80〜90拍/分である。
 図1-2は、ランニングを16分間行った時の心拍数である。心拍数は140〜160拍/分の状態を保っている。
 図1-3は、12分間のランニング後にサーキットトレーニングを行っている。ランニングでは160拍/分の心拍数を維持し、サーキットでは100〜140拍/分の心拍数であった。
 図1-4は、短距離走とクールダウンを繰り返している。
 図1-5は、11分間のランニング後にクールダウンを行い、その後に再びランニングを行っている。
 図1-6は、20分間のランニングを行い、休憩後に筋力トレーニングを行っている。
 図1-7は、25分間のランニングを最大心拍数180拍/分まで追い込み、休憩後、筋力トレーニングを行う、計1時間30分のトレーニングを行っている。
 図1-8は、40分のランニングを行った後に、休憩後、10分間の筋力トレーニングを行う、計1時間10分のトレーニングを行っている。
 図1-9は、全対象者の心拍数を示したものである。トレーニングの時間は長い者で1時間30分であり、短い者でも35分であった。また、心拍数はランニングで180拍/分近くまでの最大心拍数まで追い込んでいる者が多く見受けられた。
 体力テストのAll out testは、トレッドミルで最大運動負荷まで追い込む方法で行われ、心拍数、酸素摂取量、換気量が測定された。
 図1-10は、最大運動負荷中の心拍数と酸素摂取量(体重当たり)をプロットしたものである。1人の測定数が5ポイント以内であったために個人の回帰式は求められず、11人の値をまとめて図に示すことにした。回帰式はy=0.471x-36.43(x=心拍数)、相関係数はr=0.914であった。この式は11人の平均値である。
 図1-11は酸素摂取量(ml/min)と換気量の関係を示している。最大負荷時の最大換気量は157リットル/minであった。
 特救隊長に対して行ったアンケート調査の結果は、表1-2-a〜cに示す。体力要素の必要性は、第一にランニングと水泳などを通して持久力を要求し、筋力がそれに続いている。羽田特殊救難基地で行われているトレーニングも持久力の維持または向上を目指していることが分かる。
z1049_01.jpg
図1-1 執務中の心拍数
 
z1049_02.jpg
図1-2 16分間のランニング
 
z1049_03.jpg
図1-3 ランニングとサーキットトレーニング
 
z1049_04.jpg
図1-4 短距離走とクールダウン
 
z1049_05.jpg
図1-5 11分間のランニング
 
z1049_06.jpg
図1-6 20分間のランニングと筋力トレーニング
 








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION