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環境実験及びワークショップ解説
1. 手作り浄水器を作って水をきれいにしよう
☆ペットボトル浄水器を作ろう(作り方は図を参照)
 [1] ペットボトルAの底を切り取り、ロートを作ります。
 [2] ペットボトルBの上から3分の1ほどで切り、ろ過した水を受ける器にします。
 [3] ペットボトルAのロートの口に脱脂綿をつめ、活性炭を上から入れます。
  (活性炭はよく水洗いをしておき細かい粉を流し出し、その後、10分位煮沸しておきます。)
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☆浄水器で浄化してみよう
 ・ビーカーの水に、スプーン2杯のジュース、ウーロン茶を入れて、色を付け、浄水器に上から少しずつ入れていきます。
 
☆水がきれいになったか確かめよう。
 [1] 下の図のように透明なアクリル管に印(または文字)をつけたゴム栓をし、液を少しずつ注ぎ入れ、上からのぞき込み、どの位の高さまでゴム栓に付けた印(または文字)が見えるか計ります。
 [2] 浄水する以前に測定したものと比較することで、どの位水が浄化されたかを比較します。
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2.水質検査をしてみよう
☆水当てクイズ
 A.ミネラルの多いミネラルウォーター(硬水) B.ミネラルの少ないミネラルウォーター(軟水) C.井戸水 D.水道水 E.蒸留水 F.川の水 G.皇居のお壕の水 H.台所排水 ※サンプルは例のうちどれかが入っており、次に行う実験の結果を表に記入して、その結果からそれぞれの番号のコップに入っている水が上のどれなのかを推理します。
 [1] pHの測定:水をスポイトでごくわずかに吸い上げ、pH試験紙に滴下して水を落とした部分の色を標準色と比較してpHの値を判定します。
 [2] 電気伝導度の測定:水をスポイトでごくわずかに吸い上げ、測定器のセンサー部分に1,2滴たらし、センサー部分の水を一度捨てます。もう一度センサー部分に水を一滴たらし、表示値が安定したところで値を読みます。
 [3] CODの測定: CODのパックテストを用意します。CODの文字の入った側を持ち、反対側の端あたりにピンで孔をあけます。パックテストを指で強く押して中の空気を押し出したまま、パックテストの孔の部分を水の中に入れ、指をゆるめながらパックテストの半分ほどまで水を吸い込ませます。パックテストを少し振って、中の薬品を溶かします。吸い込んでから5分たったときの色を標準色と比べて値を判定します。
 [4] 鉄の測定: [3]と同じ方法で、鉄を測定します。待ち時間は2分です。
 [5] 残留塩素の測定: [3]と同じ方法で、残留塩素の測定をします。待ち時間は10秒です。
 [6] 全硬度の測定: [3]と同じ方法で、全硬度の測定をします。待ち時間は30秒です。
 
3. 酸性雨を作ってその原因を確かめよう
☆酸性雨を作ってみよう
 (1) 三角フラスコに水を入れ、アルコールランプで熱します。
 (2) 出てきた湯気を水そうの中にいれます。
 (3) 水そうの上にのせた卵パックに氷をのせて、水滴を作るようにします。
 (4) 水そうの中で、塩化ビニル※1を燃やして煙を出させ水滴と化学反応させるようにします。
 (5) 落ちてきた水滴(雨)をリトマス紙やムラサキキャベツ溶液につけてみます。
 (6) リトマス紙やムラサキキャベツ溶液の色の変化を見て、酸性雨ができたかどうか調べます。
 □青色リトマス紙は赤色に、赤色リトマス紙の色が変わらなければ酸性です。
 注意 この実験で出てくる煙を吸い込まないようにして下さい。
 ※1 塩化ビニル以外の物質を用いて比較しても良い。
(拡大画面: 48 KB)
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4. 酸性雨を調べてみよう
☆酸性雨測定キット(KITpH5.6)を用いて酸性雨を調べます。
 [1] 酸性雨分取器で雨水を集めます。
 [2] 導電率計で水分の導電率を測定します。
 [3] Twin pH計でpHを測定します。
 [4] 酸性雨測定マニュアルと酸性雨データ処理ソフトを用いて分析。
 
5. 地球温暖化の原因とは?
〜二酸化炭素の発生の原理を知ろう〜
☆二酸化炭素を発生させてみよう。
 ―酸を使って発生させる方法―
 [1] 三角フラスコの中に塩酸と石灰石を入れ、ガラス管の通ったゴム栓をします。
 [2] ガラス管にはゴム管がついており、その先にまっすぐなガラス管をつけ、そのガラス管の先を集気びんに入れ、ガラス管のすぐ脇まで、ガラスのフタをして、発生した気体が逃げないようにします。
 [3] その中に、火のついたろうそくを入れて反応を観察し、二酸化炭素が発生したかを調べます。
 ―炭酸水素ナトリウム(重そう)の燃焼による方法―
 [1] 試験管を横向きにセットして(口の方を少し下げます。)ガラス管の通ったゴム栓をして、ゴム管をつけ、その先にガラス管をつけ、集気びんにその先を入れます。
 [2] アルミホイルで受け皿を作り、その中に5gの炭酸水素ナトリウムを入れ、こぼさないように試験管の中に入れます。
 [3] アルコールランプでアルミホイル部分を加熱します。しばらく加熱して、試験管の口先の部分に水滴が出てきたら、加熱をやめます。
 [4] 集気びんの中に火のついたろうそくを入れます。どのような反応がみられるでしょうか?
 
6. 炭酸ガスを減らすには?
〜炭酸ガスの中でも燃える物質があるの?〜
☆炭酸ガスの中でも物が燃焼するかどうか調べよう
 ―炭酸ガスを減少させるヒントになるかも―
 [1] 5.の実験のどちらかの方法で集気びんの中に炭酸ガスを集めます。
 [2] るつぼバサミでマグネシウムリボンをはさみ、そのマグネシウムリボンをよります。
 [3] そのよったマグネシウムリボンに火をつけて、着火したら集気ビンの中に入れます。
 [4] マグネシウムリボンが燃焼するかどうか集気ビンの中の様子を観察します。
  ※この時、あまり炎を見つめると眼を痛めてしまうので注意します。
 
7. ダイオキシンの原因となる物質を調べよう
☆ダイオキシンの原因となる塩素が含まれている物質かどうかを調べます。
 [1] 柄付き銅線の器具を作ります。 (作り方は図を参照) ※ケガに注意
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 [2] 銅線の先をバーナーの炎の中に入れ黄色や青色の炎が出なくなるまで熱します。
 [3] この銅線を塩酸の中に入れまた熱します。
 [4] 炎に青緑色がなくなるまで熱します。
 [5] 銅線がまだ熱いうちに、プラスチックにくっつけ、また銅線を熱して炎の色を見て判定します。青緑色の炎が見られた時は、塩素が存在することが分かります。
 
8. 廃油をリサイクル [1]ケシゴム作り
☆廃油消しゴムを作ろう
 [1] 100mlビーカーに廃油50mlを入れ、ベントナイト1gと混ぜてガラス棒でかき混ぜます。
 [2] [1]をろ過します。(4時間位かかります。)
 [3] [2]を50mlビーカーにとります。
 [4] カーボランダム0.75g、二酸化チタン3g、イオウ3g、酸化カルシウム3.4gを乳鉢に入れ、乳棒で細かく砕きます。
 [5] [4]を[3]に入れてかき混ぜます。
 [6] シャーレに水を8分目まで入れ、[5]をシャーレの中に入れて冷します。
 [7] 一酸化イオウを3.5ml加えて、すぐにかき混ぜます。(約3〜4分位)
 [8] [7]をフィルムケースに入れます。熱くなったら、シャーレに入れて冷します。
 [9] 約1日放置します。
 [10] カッターナイフでフィルムケースを切り落とせば、出来あがりです。
  ※ワークショップでは[1]は事前に準備しておき、[3]から開始し、[8]終了時点で持ち帰りとするのが良い。
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9.廃油をリサイクル [2]石けん作り
☆廃油石けん作り
 [1] 1リットルビーカーに油100g、オルト珪酸ナトリウム25g、粉石けん10g、水50mlを加え、軽く混ぜます。
 [2] [1]をガスバーナーで強火で熱します。
  ※スプーンで少しすくって水に入れて、浮かばなければ火を消します。
 [3] 火を消したら、熱いうちに、水50mlを入れ、酸素系漂白剤を少量加えます。
 [4] 24時間そのままにして、泡をぬきます。手でよく練り、形を整えて2〜3日そのままにしておくとだんだん固まってきます。
 
10.空が青く見えるのはなぜ?
☆青空と夕日のモデルを作ろう
 [1] 水槽の中に水をいっぱい入れます。
 [2] 水槽に牛乳をほんの数滴(5〜6滴)スポイトで入れます。
 [3] 遮光板を水槽の前へ置き、スライド映写機の光を照射します。
 [4] 水槽の手前(電球に近い方)を横から見ると青みがかり、通過してくる光を見ると赤く見えます。
 [5] 牛乳のかわりに入浴剤(白)を使ったらどうなるでしょうか。
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