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編集後記
○本誌冒頭の会長提言で、昨年は作詩家大野恵造先生(一九〇一〜一九九三)の生誕百年の年であったこと、その記念すべき年に先生の最高傑作「兜」が昨年発売の「平成十四年度吟剣詩舞道吟詠集」(CD及びテープ)に笹川鎮江会長の吟詠で鑑賞吟として収録されていたり、暮れの少壮吟士チャリティーで演じられたことが紹介されていました。「平成十四年度吟剣詩舞道吟詠集」(内容及び購入方法は本誌一月号一八頁参照。少数の場合は財団事務局へはがき又はFAXでお申込ください)には、「兜」のほか、笹川鎮江会長の吟詠で、島崎藤村の「千曲川旅情のうた」(舩川利夫先生編曲)も鑑賞吟として収録されていますので、どうぞ、この機会にお求めくださるようお勧めいたします。
 
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○かつて、詩吟コンダクターの音階は「純正調」(=純正律。ピアノなどは平均律)の音律が採用されていて、これが吟詠にいちばん合う音だと聞かされていました。この「純正調」の音律で、音楽を自由に演奏できるようにしたのは日本人であり、今日であればノーベル賞にも値する画期的な大発明であったことを新聞で知りました。
 産経新聞の「日本人の足跡」(昨年十一月二十五日朝刊)で、「ドイツ皇帝絶賛のオルガン発明者・田中正平(一八六二〜一九四五)」として紹介されていました。それは田中正平が発明した「純正調オルガン」のことで、ドイツ皇帝は「今世紀最大の発明」という賛辞を書いた勅書と、六千マルクの助成金を田中に与えました。田中の純正調オルガンの発明は、それまでの平均律オルガンが出す協和し切れない音への不満を解消し、教会のオルガンの「清澄さに欠ける音を純粋にした」ことから、宗教上も大きな意味があったといわれています。
(矢萩保三)
 
 十二月号のコンダクター当選者は、新潟県見附市の山井節子さんと神奈川県川崎市の小林孝男さんに決まりました。また、新規購読者プレゼント当選者は、福岡県柳川市の古賀久美子さんと千葉県山武郡の桜田弘子さんです。おめでとうございます。
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