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明日への提言
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笹川鎮江
 
敬宮愛子内親王殿下の呱呱のお声とともにあら玉の年を迎える慶び
 あけましておめでとうございます。
 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 二十一世紀も二年目を迎える平成十四年のお正月は、前年のお世辞にも明るいと言えない話題、日本のデフレ連鎖、国際テロに対する実力行使、狂牛病問題などで、心晴れない年の続きかと考えていました。ところが、旧一日、皇太子徳仁親王殿下と同妃雅子殿下の第一子、敬宮愛子内親王殿下がご誕生になるという、「おめでたいニュース」が流れ、目の前が急に明るく開けたような気がいたしました。
 今年、財団は創立三十五周年を迎えますが、私も吟道六十五周年という節目の年を迎えていたことに驚いております。
 一昨年の六月、私の詩吟の先輩でいらっしゃる財団顧問の横山岳精先生が吟道六十五周年を記念する吟道大会を催しておられました。また、昨年十一月四日には、社団法人日本詩吟学院岳風会の創立六十五周年記念全国吟道大会が東京国際フォーラムAで開催され、同月二十五日には財団顧問の竹末岳陽先生が吟道六十五周年を記念する吟剣詩舞道大祭を開催されたのでございます。
 私も横山、竹末両先生と同じく、日本詩吟学院祖宗範木村岳風先生のもとへ入門させていただいた一人てございますが、竹末先生とは同じ昭和十一年の学院創立年の入門でございましたので、吟道六十五周年は、ひとごとではなかったのでございます。歳月の流れの早さに今更ながら驚いております。
水六訓
 
一、あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
 
一、常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
 
一、如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
 
一、自から清く他の汚れを洗い清濁併せ容るの糧あるは水なり。
 
一、動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。
 
一、大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。

 水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。
 
笹川良一








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