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吟剣詩舞だより
近畿地区少壮吟士定例研修会
 平成十二年十二月二十四日、大阪市天王寺区高津町マルサビル会議室に於て近畿地区少壮吟士会の定例研修会が開催された。
 午前十一時より役員会を開き、午後一時より研修に入った。
 先ず始めに近畿地区少壮吟士会会長箕輪緑崇吟士が挨拶に立ち「二十世紀もいよいよあと数日を残すのみとなりました。今世紀私達少壮吟士は財団から大きな期待をもって公認を受けたが、果して期待通りに全うし得ているだろうか、来るべき二十一世紀は心の時代と云われている、我々少壮吟士は吟剣詩舞道憲章を今一度熟読し、基本姿勢」から始まる七項目の冒頭をそれぞれ「少壮吟士は」と置きかえて、これを拳々服膺して率先垂範すべく、常に謙虚な姿勢で研鑽努力したい。」と述べ、又「詩に興り禮に立ち楽に成る」の孔子の言葉を引用しながら、国が道徳教育を重視するようになれば漢詩が一層見直され、二十一世紀は吟剣詩舞が発展するであろうことを期待して大いに精進して行こう。との挨拶に一同は衿を正しこれを真摯に受け止めた。
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あいさつする箕輪緑崇氏
 
 研修では最初に新少壮の岸本快仲吟士が紹介され緊張の中での自己紹介と挨拶があった。続いて森下黎華、金戸静華、白波瀬緑斎、菅千岳、吉村應洲の五名の吟士にそれぞれ十分間のスピーチをして貰った。各吟士とも日々真剣に詩吟に取組んでいる様子が伺えると同時にそれぞれの詩吟人生の中にドラマがあり一様に感動的だった。
 そのあと田中摂洋、松野春秀吟士の吟詠を通して多角的に実地研修を行った。
 又今回は特別講師として俳優の中川雅夫氏(どんちょう会々主)をお招きして「プロ意識と自覚」と云うテーマで講演をお願いした。仮想場面の寸劇には木村武岳吟士が指名され挑戦する場面もあった。
 役者としての想像以上の厳しさ、又芸の深さ等、実に有意義な講演に一同時間の経つのも忘れて聞き入った。
 最後に少壮吟士がプロ意識をもって自己に厳しく研鑽努力すことは大切だが排他的競争になってはいけない、むしろ今後の斯道発展の為には創始会長のことばにあるように動物有機体団結を以って互に仲良く手を取り合い共に向上発展する様努めなければならないと云うことを確認し合って二十世紀最後の研修会の幕を閉じた。(研修会実行委員)
伝統文化放送「吟剣詩舞へのいざない」
5月放送予定 (スカイパーフェクTV!325ch)
☆タイトル
 「平成12年度全国剣詩舞コンクール決勝大会・剣舞上位入賞者紹介」「同詩舞上位入賞者紹介」「日本のうた」
☆放送回数
 5月中にそれぞれ6回放送。
☆新規受信のお問い合わせ
 CSデジタル衛星放送スカイパーフェクTV!「伝統文化放送」電話03−3544−1371へ
 
五月NHK教育テレビ 吟詠放送
「吟詠・初夏にうたう」
●放送予定 五月二十日(日)
午後四時三十分〜同四十五分
●吟題と出演者
一、和歌・わがやどの(読人しらず)
      〈吟〉笹川鎮江
二、藤樹書院に過る(伊藤東涯)
      〈吟〉笹川鎮江
三、山行同志に示す(草場佩川)
      〈吟〉河田神泉
四、春行して興を寄す(李華)
      〈吟〉林鳳俊
五、山西の村に遊ぶ(陸游)
      〈吟〉大熊秀岳
      〈吟〉北村嶂泉
      〈吟〉渡辺翔峰
 
五月NHKラジオ FM吟詠放送
「邦楽のひととき」
●放送日時 五月十七日(木)
午前十一時○○分〜同三〇分
●再放送 五月十八日(金)
午前五時二五分〜同五五分
●吟題と出演者
一、和歌・ほととぎす(読人しらず)
  舟中子規を聞く(城野静軒)
      〈吟〉清水照鵬
二、和歌・やはらかに(石川啄木)
  金谷園(杜牧)
      〈吟〉宮田実龍
三、湖上に飲す(蘇軾)
  清平調詞その(三)(李白)
      〈吟〉田畑水姫
四、夜受降城に上って笛を聞く(李益)
  夜直(王安石)
      〈吟〉薦田南尚
五、松島(岩渓裳川)
  海を望む(藤井竹外)
      〈吟〉橋本龍淙
六、惜春詞(小野湖山)
      〈吟〉中澤春誠








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