講演I これからの家族会のあり方/家族会の原点と市町村との連携
全家連施策推進委員 日本福祉大学社会福祉学部
池末 美穂子
I. これまでの変化、そして、市町村の時代の幕開け
II. 精神障害者の地域生活を支える医療 リハビリ 福祉の関係
●多くの精神障害者には、医療 リハビリ 福祉が同時に必要ということ
●福祉の要はホームヘルプサービスを核とする在宅福祉サービス
●福祉が充実し生活が安定すれば、意欲と勇気をもってリハビリや医療に取り組める
III. 来年から市町村が行うもの(保健所との役割分担)⇒資料I
[1]保健所から移管された業務を行う
通院医療費公費負担制度(法32条)や障害者手帳の手続き、地域住民へ知識の普及、個別相談・援助・指導、家族会・当事者会の援助、社会復帰施設の設置など
[2]在宅福祉「居宅生活支援事業」の3事業を新たに開始する
イ. 居宅介護等事業(ホームヘルプサービス事業)
ロ. 短期入所事業(ショートステイ)
ハ. 地域生活援助事業(グループホーム)
[3] 地域生活支援センターが市町村と連携し、拠点になることができる
市町村は、社会復帰施設の利用、居宅生活支援事業の利用に関しての相談・助言に関して地域生活支援センターに委託することができる
IV. 家族会の原点とは?
家族会の三本柱(バランスが大切だが・・・・)
V. これからの家族会の課題
1. 家族の悩みをとらえる
1) 家族会に参加していても、解消されない家族の不安
[1] 将来、本人の世話(介護)は誰が、どこでするのか?
[2] 精神症状の変化に対応してもらえるのか?
[3] 経済的保障はどうなるのか?
2) 若い家族の不安(家族会の存在も知らない)
・通院中心(早期退院)で、病気への知識不足に悩み、介護・看護の負担が大きい
・医師以外の援助者を知らず、情報もなく、緊張・不安・孤立している
⇒マスコミ、本、インターネットからの情報過多に陥り、孤立し疲労している
2. これから(市町村の時代)の家族会の課題⇒「隠さない生き方」ができるか?
1) 例会を魅力あるものにする
・参加者が満足できる話し合いができているか?
・初めての参加者が安心して居られるような配慮ができているか?
・正しい情報を得られる場になっているか?
↓
・司会や運営については、遠慮せずに専門職の力を借りて、徐々に慣れていく
・情報についても、正確な知識や動きをつかんでいる専門職のアドバイスを得る |
2) 孤立している家族、若い家族への働きかけを積極的にする
・「家族会パンフレト」をつくり、保健所・市町村・社会福祉協議会など主催の学習会(講演会)や役所窓口で使ってもらう
・役所窓口での相談で積極的に家族会へつないでもらう
・家族相談会を実施し、家族会への参加をうながす
・中高年者を抱える家族、発病間が無い患者を抱える家族の悩みの区別をし、それぞれに対応し、時には連携できるように工夫する
3) 常時集まれる場所(家族のたまり場)を市町村に提供してもらう
・例会や役員会の開催、家族相談会の場、家族会事務局、家族の駆け込み寺的空間
・たまり場ができれば、創意工夫でステップアップできる!
4) 作業所などとの関わり方を整理する
・作業所や社会復帰施設は、親ばなれ子ばなれの練習の場(仲間や職員の力を借りて)
・職員を採用できる補助金額を!要望する⇒2/3の県が平均額以下!
・小規模授産施設化(社会福祉法人格取得)の手続きの緩和や、地域福祉計画への位置づけなども含めて市町村を軸に運動する
・市町村との交渉においても、地域の他障害者団体、専門職団体との課題の共有化と連携しての働きかけを大切にする
5) 保健所単位の家族会から市町村単位の家族会への再編を
・先ずは、市町村の相談窓口(福祉担当課?保健福祉担当課?)への専門職員(経験のある精神保健福祉士など)の採用・配置を要望する
・先ずは、個別の相談を持ちかけながら、家族会(集まり)の必要性を訴える
・規模の小さい町村などは、急がないで、複数の町村単位の家族会として動きながら、工夫していく
・保健所と町村の担当者の協力・連携について家族会からも繰り返し要請していく