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第3日
シンポジウム
<9月6日(木)9時30分〜11時>
 
「ホームヘルプを進めよう」
 多くの市町村にとって、また殆どの家族や当事者にとって、「ホームヘルプサービス」は全く新しい事業です。
 精神障害者を在宅で介護している家族の負担を軽減するために、どんなサービスが提供されるのか、そのサービスはどんな形でうけることができるのか・・・また市町村は、どんな専門的支援を必要としているのか・・・
 
シンポジスト (敬称略・順不同)
 池末 亨 (ホームヘルプサービス検討委員会委員)
 松本順子 (調布ゆうあい福祉公社ヘルパー)
 大場厚子 (水戸市保健センター保健婦)
 
コーディネーター(司会兼助言者)
 宮永和夫 (群馬県精神保健福祉センター所長)
 
 
精神障害者ホームヘルプサービス評価検討委員会で検討したこと
東京学芸大学教授 池末 亨
 
1.ホームヘルプサービス試行的事業の実施状況(平成11年度、12年度)
 
2.市町村のどこが窓口になるか、精神障害者地域生活支援センターの関係
 
3.市町村、事業者、利用者の関係
 
4.ホームヘルパーの養成、研修
 
 
水戸市における精神障害者訪問介護(ホームヘルプサービス)試行的事業について
茨城県水戸市保健センター 大場厚子
 
1.実施主体
 茨城県精神保健福祉センター ホームヘルパー講習会実施
 水戸市(障害福祉課) 訪問介護評価検討委員会 ホームヘルパーの派遣
 
2.ホームヘルパーの派遣
 水戸市社会福祉協議会に委託
(1)派遣対象者の選定(3ケース以上)
 精神障害者保健福祉手帳を所持する精神障害者で、手帳の申請とホームヘルパーの利用申込みを同時に行ってもよい。精神障害者のために日常生活を営むのに支障があり、ホームヘルパーを派遣しても差し支えのない程度に病状が安定している者。茨城県水戸保健所の協力のもと、対象者を選定する。
(2)派遣対象者の概況
  年齢 性別 疾患名 家族 派遣内容
1 51歳 男性 精神分裂病 独居 週1回2時間 調理、買い物、住居の清掃ヘルパー2人体制
2 44歳 男性 精神分裂病 独居 週1回2時間 住居の清掃ヘルパー2人体制
3 20歳 女性 精神分裂病 独居 週1回2時間 調理、買い物、住居の清掃
4 53歳 女性 てんかん 独居 週1回2時間 調理、買い物、住居の清掃
 
 
平成13年5月30日
厚生労働省社会・援護局
障害保健福祉部精神保健福祉課
精神障害者訪問介護(ホームヘルプサービス)評価検討委員会中間報告書について
 
1 趣旨
 平成11年の精神保健福祉法の改正に伴い、平成14年度より精神障害者居宅生活 支援事業が市町村事業として法定化され、その中のひとつとして、精神障害者居宅介護等事業が位置付けられることとなった。
 これに伴い、平成11年度より、各都道府県・指定都市を実施主体とした精神障害者訪問介護(ホームヘルプサービス)試行的事業を実施し、事業の本格実施に向けた問題点の整理等を実施しているところである。
 標記検討委員会は、都道府県・指定都市における実施結果を踏まえ、平成14年度から始まる糖神障害者居宅介護等事業のあり方について、平成12年10月以来6回の検討を重ね、平成13年3月にその結果を中間報告として取りまとめたところである。
 
2 中間報告書の概要
(1)精神障害者居宅介護等事業の目的と視点
(2)精神障害者居宅介護等事業の留意事項
(3)精神障害者居宅介護等事業のしくみ
 ・実施主体は市町村とする
 ・ホームヘルパー派遣事業者は厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出る。
 ・身体障害・知的障害における現行の費用負担基準等を参考にしながら費用負担基準を定める。
(4)精神障害者居宅介護等事業の内容
 ・介護等には「家事援助」「相談支援」「身体介護」があるが、これらは複合的に提供される。
 ・ホームヘルパーが居宅に訪問し介護等を行う。必要に応じて保健婦等を同行する場合もある。
 ・介護等の単価については、身体障害・知的障害の訪問介護の単価を参考に設定する。
(5)介護等がおこなわれるまでの手順
 ・市町村に申請→適否判定→介護等の利用に係る市町村の調整等→介護等の実施
(6)ホームヘルパーの養成
 ・ホームヘルパーに対して基礎的研修と経験に応じた実務研修を行うことが重要である。
(7)精神障害者居宅介護等事業の支援体制等
 ・市町村は、関係機関との連携を図り、事業者の把握を行うことが望ましい。
 ・他制度によるサービスと重複しないよう調整を図ることとする。
 
 
精神障害者訪問介護(ホームヘルプサービス)評価検討委員会委員名簿
 
1  池末 亨  東京学芸大学教育学部教授(全家連常務理事)
2  伊藤 順一郎  国立精神・神経センター精神保健研究所社会復帰相談部長
3  今村 広子  社会福祉法人せいうん会理事
4  大島 巌  東京大学大学院精神保健学研究室助教授(全家連理事)
5  大野 和男  神奈川県三崎保健福祉事務所保健予防課長
6  北川 定謙  埼玉県立大学学長
7  熊木 絹代  調布ゆうあい福祉公社次長
8  齋藤 嘉美  世田谷保健福祉センター生活支援課生活支援係長
9  関 健  医療法人城西病院院長
10  寺田 一郎  全国精神障害者社会復帰施設協会副会長
11  發坂 耕治  岡山県保健福祉部健康対策課長
 
※ 肩書は委嘱時のものである








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