この報告書は、当協会が日本財団からの事業助成金を受けて実施した「衛星アルチメトリ・データを用いた海底地形の研究」平成13年度分に関した最終的な内容、成果等をとりまとめたものであり、また、3年間の研究の総括に相当するものであります。各位におかれましてご参考になれば幸甚であります。

　最近開放され、利用可能となった人工衛星アルチメトリ(高度計)・データは、海域の重力場の研究や海底地形の推定など、より実用的な応用に供されるようになってきました。このような背景から、衛星アルチメトリ・データの解析手法を研究し、従来手法である船舶による水深データのみでは生じていた北西太平洋の空白海域をカバーした高密度の海底地形図等を整備し、海洋の利用・開発、防災等に必要な基礎資料を提供して、関係方面からの要望に応えられるものと考えております。

　本研究のご指導を賜った藤本博巳委員長を初めとする研究委員会の各位、共同研究として一端を担っていただいた水路部の担当の方々及びご協力をいただいた関係各官庁の方々、研究の実施を担当していただいた(株)パスコの方々に厚く御礼申し上げます。