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[3]底泥の中心粒径と10%粒径
 底泥粒子の中心粒径(50%粒径)及び10%粒径とヨシ茎個体数密度との関係を図4.2.11に、これらの粒径別ヨシ存在コドラート数の頻度分布を図4.2.12に示す。
 
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図4.2.11 代表粒径とヨシ茎個体数密度の関係
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図4.2.12 粒径別ヨシ存在コドラート数
 これによれば、中心粒径では粒径が小さいほど密度の高いものから低いものまで多くのコドラートが集まる傾向があり、この粒径が大きくなると密度が低下するとともにコドラート数も少なくなる傾向が見られる。底泥調査の対象となったヨシ存在コドラートのうち、半数近く(15/32)のコドラートの底泥の中心粒径は0〜0.5mm(概ね細砂以下に該当する粒径)である。
 10%粒径も、粒径が小さいほど密度の高いものから低いものまで多くのコドラートが集まり、粒径が大きくなるにつれ密度とコドラート数が低下する傾向が見られる。大半のコドラート(29/32)が10%粒径0.4mm以下であり、この中でも0.1mm以下が最も多く、全体の約3分の1を占めるが、前述の粒径別コドラート数の結果より、大半のコドラートがシルト分5%未満の底泥であったことから、この多くはシルトではなく細砂に区分される粒子と考えられる。
 上記より、全体の半数近くのコドラートの底泥は細砂、残り半数は粗砂に中心粒径を持ち、かつほとんどが10%粒径も細砂に該当する土壌である。
 前節の1元配置分散分析では、10%粒径が平均茎個体数密度に対して有意であり、細かな粒径の少ない土壌はヨシの生育に好ましくないことが推察されたが、このことも含めて考えれば、粒度分布の主体が細砂〜粗砂で、かつ中心粒径・10%粒径とも細砂の区分に入る砂質の土壌であることが、ヨシの好む生育条件の1つである可能性があると推察される。このことは、細砂以下の細かい粒子を多量に含む土壌が良いとする桜井ら(1989)の知見とも整合するものである。









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