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2.2 琵琶湖岸におけるヨシ植栽の状況
 ヨシ群落は多種多数の魚類の産卵場となることから、琵琶湖では古くから漁業者等によってヨシの植栽が行われており、湖北の尾上・早崎では大正から昭和にかけて人工的にヨシ地が造成されたという歴史もある。
 しかし、ヨシ植栽が公共的事業として実施されるようになったのは比較的近年に入ってからである。
(1)公団による植栽
 1972(S47)年度から1996(H8)年度までの25年間にわたり実施された琵琶湖開発事業では、琵琶湖周辺地域を洪水被害から守るために湖岸堤や内水排除施設等の築造が行われた。これにより湖岸のヨシ帯の一部が失われたことから、その復元を目的として、1984(S59)年から1992(H4)年にかけて、水資源開発公団により湖岸堤周辺にヨシ帯が造成された。
 公団によるヨシ帯の造成面積は、姉川地区、能登川地区、守山地区、草津地区の4地区の合計で約4.8haであり、その内訳は表2.2.1に示すとおりである。また、植栽工法等の概要を下記に示す。
◆ヨシ苗
 事前のヨシ苗移植試験によって、ポット苗移植法、大株苗移植法、小株苗移植法、地下茎苗移植法を比較検討し(各植栽方法の概要については前節2.2参照)、この結果から実際の植栽工事には大株苗移植法を採用。
◆造成土壌
 表層50cm程度までは細砂、それ以深の土質は特に規定せず。
◆造成縦断形状
 湖岸から10mまではBSL±0m付近で整地、そこからさらに沖20mを約1/20勾配で先端部がBSL−0.8mとなるように造成。
◆消波施設
 主として木柵タイプ(ベニア板を2本の木杭で挟んで固定したもの)、一部は捨石タイプや簡易鋼矢板タイプの消波施設を採用。
表2.2.1 水資源開発公団による琵琶湖岸ヨシ帯造成面積
地区名 造成・植栽場所 実施年月 造成地面積(m2)
姉川地区 新余呉川北 S59.2 3,400 8,950
今西舟溜南 S63.12 1,250
海老江舟溜北 S63.12 2,700
海老江舟溜南 S63.12 1,600
能登川地区 栗見出在家第1樋門北 H2.3 4,050 8,250
栗見新田第1樋門北 H1.9 1,800
栗見新田第1樋門南 H1.9 2,400
守山地区 法竜川水門南 S60.6 1,900 3,700
天神川水門北 S60.6 1,300
天神川水門南 S60.6 500
草津地区 志那第1樋門北 H4.3 2,950 27,350
下笠第1樋門北 S63.3 2,850
下笠第1樋門南 S63.3 2,100
草津川北 S63.3 5,550
山寺川北 H2.3 8,850
山寺川南 H2.3 4,350
山田 H4.3 700
合計 48,250
 
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(2)県及び財団による植栽
 1992(H4)年7月にヨシ群落保全条例が施行されて以降は、滋賀県主体によるヨシ植栽事業への取り組みが開始された。
 先ず1992(H4)年度は、環境庁からの受託による中主町須原でのヨシ植栽実験が最初の事業として実施された。また、翌1993(H5)年には、淡海環境保全事業財団(現淡海環境保全財団)が設立され、1993(H5)年度の環境庁からの受託事業である能登川町栗見出在家及び近江八幡牧町でのヨシ植栽実験が財団によって実施された。
 以後、県(水産課)及び県からの委託を受けた淡海環境保全財団により、毎年ヨシの植栽事業が継続して実施されている。
 県及び財団の報告書及び内部実績資料をもとに、1991(H4)年度〜1999(H11)年度のヨシ植栽の状況を表2.2.2に整理するとともに、これらの概略位置を図2.2.1に示した。
 また、県自然保護課の報告書(2001.3)より、植栽事業の経過に係る特徴的事項を下記する。
◆植栽地域
 1992(H4)〜1993(H5)の植栽実験:湖東岸
 1994(H6)以降:造成の中心は南湖東岸及び一部湖西に移行
 (理由)湖東岸での結果が芳しくなかった。
◆植栽場所
 1997(H9)まで:陸域と水中
 1998(H10)以降:水中が中心
 (理由)概して陸域に植えたヨシは活着は良いがその後の生長があまり良くない。マット苗の開発で水中の活着率向上。
◆植栽工法
 当初:既消波柵設置箇所への植栽or簡便なエリ型消波柵設置により植栽
 1998(H10)以降:BSL−1m付近に布団籠による土留め、その前面に木杭と樹脂ネットによる消波柵を設置、BSL−50cm(2000年以降は−30cm)程度まで盛土造成して植栽
◆植栽密度
 1994(H6):ポット苗1株/m2
 1995(H7):ポット苗1.5〜2株/m2
 1996(H8)以降:ポット苗3株/m2orマット苗1枚/4m2
(3)既往植栽地における植栽成否の状況
 これら既往のヨシ植栽地について、その後のヨシの活着状況を定量的に把握したデータは、植栽実験地でのモニタリングデータ等を除けば少なく、現状でヨシ植栽が成功しているか否かを明確に判断し得る根拠を得ることは難しい。
 ヨシ群落の外観的な良否についても、植栽年度との関わりもあって相対比較の根拠としては不十分と考えられるが、ここでは自然保護課が現地踏査により記録(2000年度調査)した各ヨシ植栽地におけるヨシ生育状況等の特徴をもとに、植栽地区別の概略の植栽成否を整理し、次章の現地調査実施に際して代表調査地区を選定するための参考資料とした。これを表2.2.3に示す。
 厳密には、同一地区であっても細かく見ればヨシが良好に生育している所とそうでない所が混在しているケースがほとんどであり、「成功」と記した所も全てが成功ということではない。あくまでも概観を全体的に捉えた場合の平均的なヨシ生育良否によるものであり、感覚的・主観的判断が多分に含まれている。
 この結果、植栽後の現状において、ヨシが良好に生育していると判断される地区は6地区、明らかに失敗したと判断される地区は7地区、生育しているが良好とは言えない地区が1地区、情報不足により不明な地区が3地区であった。
表2.2.2 平成4年度〜平成11年度におけるヨシの植栽状況
整理No 年度 専業
主体
植栽
場所
植栽面積(m2)   現状
H12自然保護課
時期 株数 位置 密度 土留 消波柵 備考
1 H4 中主町 須原 432
(12m×6m×6ブロック)
夏期:8月
冬期:12月
掘取苗 756株 水中
(BSL-40〜-10cm)
1株/4m2
1株/m2
4株/m2
なし 木製消波柵 茎を3〜4本程度つけたまま、地下茎をφ15cm程度に土ごと掘取り、天然繊維のネットでくるんだもの。

木杭とコンパネによる構造。洗掘防止対策として捨石ではなく麻土のうを使用。
植栽の痕跡はまったく残っていない。
波浪により消波提が流出しことが原因。
2 H5 財団 能登川町
栗見出在家
648
(12m×6m×9ブロック)
夏期:8月
秋期:10月
冬期:12月
掘取苗 1,134株 水中
(BSL-40〜-0cm)
1株/4m2
1株/m2
4株/m2
なし 既設(水資源)
木製
  H2に公団が植栽を実施している。BSL0cm付近にヤナギ並木があり、水中からヤナギまでは良好に生育。
現存するヨシが公団の植栽株か財団の植栽株かは不明
3 H5 財団 能登川町
栗見出在家
8,635 掘取苗 1,511株 陸上   - -   当初の活着率は高率であったが、セイタカアワダチソウ、ススキ、クズ等に覆われ、きわめて小さな塊が一部に見られる程度
4 H5 財団 近江八幡市
牧町
ブロックa:700 秋期:11月 掘取苗 700株 水中
(BSL-90〜-65cm)
1株/m2 なし 既存離岸提   不明

エリ型消波柵が確認できるが、この移植で設置したものかどうかは不明
ブロックb:64 秋期:11月 マット 576株
(64枚)
水中
(BSL-45〜-0cm)
9株/m2 なし なし マットはヤシ繊維(1m2)にポット苗(φ7cm)を9株植え込んで発根させたもの
5 H6 財団 草津市
下笠町
1,740 H7年3月 掘取苗 1,740株 陸上 1株/m2 なし   植栽したヨシはほとんど認めることはできない。
既設のヨシは育成している。
6 H6 財団 草津市
北山田町
2,900 H7年3月 実生苗
掘取苗
1,080株
1,820株
陸上 1株/m2 なし エリ型   この後、H8とH10に一部補植をしている。全体的には良好に育成していると見える。丈も高く、茎も太い。
7 H6 財団 安曇川町
北船木
2,860 H7年3月 掘取苗 2,860株 陸上 1株/m2 - - 砂浜に植栽 公園の管理行為の草刈で刈り取られた為か、消失している。
草刈の行われていないエリアでは、あまり大きく育成しているわけではないが、群落を形成している。
8 H6 財団 守山市
木浜町
2,200 秋期:
 10月,11月
挿し木 3,300株 水中 3株/2m2 なし エリ型
200m
既存のヨシが生育している前に消波柵を設置し、既存ヨシの背後に植栽。 それぞれの固体の生長量はあまり良いとはいえないが、定着しているように見受けられる。
9 H7 財団 草津市
新浜町
800 秋〜冬期:
 10〜12月
実生苗 1,600株 水中 2株/m2 なし なし 比較的地盤の高いところに植栽。そのため、消波柵は設置せず。 かなり陸生植物が混入していると見受けられるが、全容を把握できない。
10 H7 財団 草津市
南山田町
1,266 夏〜秋期:
  7〜11月
挿し木 1,900株 陸上 3株/2m2 - -   全域が陸生植物に置き換わっている。植栽地盤が高く、殆ど冠水しないことが原因?。
11 H7 財団 草津市
北山田町
3,010 夏〜秋期:
  7〜11月
挿し木 3,625株 陸上
水中
1株/m2
2株/m2
なし 設置310m
移設468m
挿し木 :  675株→陸上  675m2(1株/m2
    2,950株→水中 1,475m2(2株/m2
実生苗 :1,720株→水中  860m2(2株/m2
各個体はあまり大きいとはいえないが、比較的良好に生育している。

現在消波柵は撤去されている。
実生苗 1,720株
12 H7 財団 草津市
下笠町
1,485 夏〜秋期:
  7〜11月
挿し木 685株 陸上
水中
1株/m2
3株/2m2
なし なし 挿し木 :  685株→陸上  685m2(1株/m2)  ?
実生苗: 1,200株→水中  800m2(3株/2m2) ?
H6植栽地の補植およびその陸上側への植栽。
一面クズに覆い尽くされ、ヨシは消滅している。
実生苗 1,200株
13 H7 財団 守山市
木浜町
80 夏〜秋期:
  7〜11月
マット 20枚 水中 1枚/m2 なし 既設 マット=1m2
比較的地盤の高いところに植栽
セイタカアワダチソウ、ススキ等の陸生植物の混入が目に付く。
14 H7 財団 守山市
木浜町
514 10月 挿し木 514株 陸上 1株/m2 なし H6植栽地の植林
詳細な場所不明
 
15 H8 財団 草津市
北山田町
1,200 秋〜冬期:
 10〜翌1月
挿し木 2,100株 陸上 3株/m2 なし 板柵50m 挿し木 : 2,100株→陸上  700m2(3株/m2
実生苗 : 1,500株→水中  500m2(3株/m2
H6植栽地の沖側への植栽。H10に補植している。
波浪からの影響からか株立ちしている。
実生苗 1,500株 水中
16 H8 財団 草津市
新浜町
600 秋〜冬期:
 10〜翌1月
マット 150枚 水中 1枚/4m2 なし なし   比較的良好に生育している。
17 H8 財団 志賀町
小野
700 冬期:
1〜3月
実生苗 2,100株 陸上 3株/m2 - - ポットは9号鉢、客土(マサ土 t=4cm
植栽時に盛土造成。
植裁地の両側および琵琶湖側には良好に繁茂しているヨシ群落が認められるが、植裁地はススキやセイタカアワダチソウなどの陸生植物に置き換わっており、ヨシは全く認められない。
18 H8 近江八幡市
南津田
3,800 夏期:8月 マット 950枚 水中
(BSL-0.3〜-0.7cm)
1枚/4m2 なし 設置 離岸提施工あり。
前面の湖底土を掘削してヨシ帯造成に流用
 
表2.2.2 平成4年度〜平成11年度におけるヨシの植栽状況(つづき)
整理No 年度 専業
主体
植栽
場所
植栽面積(m2)   現状
H12自然保護課
時期 株数 位置 密度 土留 消波柵 備考
19 H9 財団 草津市
新浜町
2,547 秋期:
10〜11月
実生苗 4,641株 水中 3株/m2 なし なし   一部にマコモやスズメノヒエが混入しているが、比較的良好に生育している。先端部では一部、波浪で流出している所も見受けられる。
マット 250枚 1枚/4m2
20 H9 財団 守山市
赤野井町
1,860 秋〜冬期:
11〜翌2月
挿し木 309株 陸上 3株/m2 - - 客土:洗土
実生苗:11〜翌1月、
挿木苗・掘取苗:12〜翌2月
2ブロックに分けて植栽している
丈も高く良好に生育している。ただし、柳の下では光不足の影響で疎になっている。水位はBSLがプラスになれば冠水するところもあり、そのことが雑草の繁茂を抑え、ヨシの生育につながっているのではないかと考えられる。
掘取苗 217株 1枚/m2
実生苗 4,620株 3株/m2
21 H9 財団 今津市 桂
(深清水)
1,770 秋〜冬期:
11〜翌3月
挿し木 654株 陸上 3株/m2 - - 陸上から水中にかけて連続的に植栽。 水中に株立ち状のヨシが疎らに点在する。陸上部でも殆どが消滅しており、細く背丈の低いヨシがわずかに認められる程度。ただ、境川河口部付近だけは成長が認められる。

水中のヨシが消滅した大きな原因の一つに蛇篭による消波柵が設置されはしたが、BSL-30cm以下であったため、波浪の影響を大きく受けたためではないかと考えられる。境川河口部は土砂の供給があり、浅くなっていること、河からの流出量の抵抗のために波浪が軽減されるのではないかと考えられる。
マット 388枚 水中 1枚/4m2 なし 蛇篭 81m
22 H9 近江八幡市
南津田
11,200 夏期:8月 マット 2800枚 水中 1枚/4m2 なし 設置 離岸提施工あり。
前面の湖底土を掘削してヨシ帯造成に流用。
 
23 H9 近江八幡市
牧町
3,600 秋期:9月 マット 900枚 水中 1枚/4m2 布団篭
1段
有り 既設の離岸提あり。   布団篭H=0.4〜0.6m。
BSL-50cmに盛土造成。  牧地区
離岸提のない南端は消波柵に近い場所でヨシが消滅。
→H11の欄参照
24 H10 財団 今津町 桂 3,100 秋〜冬期:
10〜翌1月
挿し木 2,400株 陸上 3株/m2 布団篭
2段
板柵188m 布団篭1段はH=0.5m、2段はH=0.8m 一部塊状に消滅しているところもあるが、全体的に大変良好に生育している。丈も高く、茎も太い。水流の関係から布団篭に沿って砂が堆積しているところもあり、そこでは消波柵を越えてシュートが伸びだし根付きかけているところも見受けられる。
布団篭の天端はBSL±0付近にあり、それより高く消波柵が設置されているため、波浪が大きく軽減されているものと考えられる。
マット 575枚 水中 1枚/4m2
25 H10 財団 草津市
北山田町
209 冬期:3月 挿し木 339株 陸上 3株/m2 - -   H8植裁部分への補植。沖側は一部、株立状のヨシが見られる。全体としては丈も高く、良好に生育しているものと見受けられる。
マット 24枚 水中 1枚/4m2 なし なし
26 H10 近江八幡市
牧町(野田)
4,700 秋期:
9〜11月
マット 1,175枚 水中 1枚/4m2 布団篭
1段
有り 既設の消波提あり。 布団篭H=0.4〜0.6m。
BSL-50cmに盛土造成。 野田地区
→H11の欄参照
27 H10 新旭町 針江
12,000 夏〜秋期:
8〜10月
マット 3,000枚 水中 1枚/4m2 有り 有り 石張りをした堅固な土留めの上に消波柵
BSL-2.2mのところまで造成を行っている。
 
28 H11 財団 守山市
木浜町
1,380 秋〜冬期:
10〜12月
マット 345枚 水中 1枚/4m2 布団篭
2段
板柵116m 用土運搬 525m^3
布団篭 368m
ヨシの中にマコモやスズメノヒエなどの水生植物が進入してきている。
ヨシが消滅し、他の植物も繁茂していな水面が所々に見受けられる。
29 H11 財団 草津市
新浜町
1,160 秋〜冬期:
11〜翌1月
マット 290枚 水中 1枚/4m2 布団篭
1段
板柵34m 用土運搬 234m^3
布団篭 40m(一部2段)
周辺に比較して、丈が低いことから植えて間もないことが伺われるが、良好に生育しているように見受けられる。
30 H11 近江八幡市
牧町(大房)
7,600 秋期:
11月
マット 1,900枚 水中 1枚/4m2 布団篭
1段
有り 既設の消波提あり。 布団篭H=0.4〜0.6m。
BSL-50cmに盛土造成。 大房地区
沖合に離岸提があるために波浪の軽減できる。
塊状にヨシが消滅しているところやマコモ等の水生植物に置き換わったところなどがあり、生育状況はあまり良好とはいえない。
31 H11 新旭町 針江 7,400 秋期:
9月
マット 1,850枚 水中 1枚/4m2 有り 有り 石張りをした堅固な土留めの上に消波柵
BSL-2.2mのところまで造成を行っている。
 
表2.2.3 既往植栽地におけるヨシ植栽成否の概況
植栽場所 整理No. 植栽年度 面積 成功/失敗 水中/陸上 消波柵 苗の種類 備考 (ヨシの植栽地の概況等)
南 湖 東 岸 草津市 新 浜 9, 16, 19, 29 H7,H8,H9,H11 5,107m2 水中 一部有り マット: 16, 19, 29
実生苗 : 9
▼全体としては成功しているが、所々では消滅している様子である。
▼狭い区画に多年度にわたり少しずつ場所を変えて何度も植栽されている。
南山田 10 H7 1,266m2 × 陸上 - 挿し木 ▼陸上での失敗事例。
公団草津地区
(山田、山寺川)
H2,H4 13,900m2 B.S.L..±0 - 大株苗移植 ▼全般的にヨシの生育良好。
北山田 -1 11 H7 3,010m2 水中・陸上 有り 挿し木+実生苗 ▼湖岸に沿って細長く植栽されている。
▼消波柵は撤去されているが、比較的良好に生育している。
▼なだらかに深くなっている地区で、マット以外の成功例。
北山田 -2 6, 15, 25 H6,H8,H10 4,309m2 水中・陸上 一部有り 実生苗 : 6
挿し木+実生苗 : 15
挿し木+マット : 25
▼3年間で植栽を行っており、苗の種類も様々。
▼生育は良好であるが、沖合は株立ち。
下 笠 5, 12 H6,H7 3,225m2 × 水中・陸上 なし 実生苗 : 5
挿し木+実生苗 : 12
▼植栽は失敗しているが、隣接して自生ヨシは生育している。
公団草津地区
(下笠、志那等)
S63,H4 13,450m2 ? B.S.L..±0 - 大株苗移植 ▼志那 (H4) を除き植栽年が古い。
守山市 赤野井 20 H9 1,860m2 陸上 - 挿し木+堀取苗
+実生苗
▼陸域の成功事例。
公団守山地区
(法竜・天神川)
S60 3,700m2 ? B.S.L..±0 - 大株苗移植 ▼植栽年が古い。
木 浜 8, 13, 14, 28 H6,H7,H11 4,174m2 水中 有り 挿し木 : 8
マット:13, 28
挿し木 : 14
▼一部は消滅し、水面になっている個所もある。
▼他の水生植物の侵入も見られる。
北湖東岸 中主町 中主(須原) 1 H4 432m2 × 水中 消失 堀取苗 ▼最初の植栽実験地。 波浪による消波柵の消失によりヨシも消失。
近江八幡市 4 H5 764m2 ? 水中 離岸提 堀取苗+マット ▼植栽時のデータは豊富だが、現状は不明。
牧、野田、大房 23, 26, 30 H9,H10,H11 15,900m2 Δ 水中 有り+離岸提 マット ▼水産資源保全の位置づけ主体の植栽。
▼盛土造成・消波柵等の工事が施されている。
▼広い区画に植栽しているが、あまり良好とは言えず、成功とも失敗ともいえない。
南津田 18, 22 H8,H9 15,000m2 ? 水中 不明 マット ▼現状不明。
能登川町 栗見出在家 2, 3 H5 9,283m2 × 水中・陸上 有り? 堀取苗 ▼植裁方法等の詳細が一部不明 (生育しているヨシが公団の植栽したヨシの可能性もある。
栗見出在家・新田 公団能登川地区 H1,H2 8,250m2 ? B.S.L..±0 有り? 大株苗移植 ▼植栽年がやや古い。
湖北町 姉川 公団姉川地区 S59,S63 8,950m2 水中 有り 大株苗移植 ▼植栽年が古い。
北湖西岸 志賀町 小野 17 H8 700m2 × 陸上 - 実生苗 ▼陸生植物に置き換わっている (陸域の失敗事例)。
安曇川町 北船木 7 H6 2,860m2 × 陸上 - 堀取苗 ▼草刈により消失している。(消失原因が人為的)。
新旭町 針江 27, 31 H10,H11 19,400m2 ? 水中 有り マット ▼牧町-2と同様。
今津町 24 H10 3,100m2 水中・陸上 有り 挿し木+マット ▼全体として生育は良好である。
▼消波柵や布団篭が設置してある。
深清水 21 H9 1,770m2 × 水中・陸上 有り 挿し木+マット ▼一部株立ちヨシが残るのみで消滅している。
○ : 成功 × : 失敗 △ : 生育しているが良好とはいえない ? : 不明
 
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図2.2.1 ヨシ植栽地点位置図(琵琶湖全域)








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