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第五回海洋文学大賞の募集と選考について
 第五回海洋文学大賞は、平成十二年七月二十日「海の日」から平成十三年二月二十八日までの間、公募を行った。作品募集の周知は、関係記者クラブなど報道関係向け発表を行ったほか、マスコミ各社の媒体、海事関係団体の会報などにより応募要領を周知するとともに、主な図書館や博物館などの文化施設及び運輸関係施設で募集ポスターの掲示を行ったり、各種のイベント会場でチラシの配布などを行う一方、インターネットを利用して広く応募を呼びかけた。
 応募作品は、総数五百二十二点で、その内訳は、小説・ノンフィクション部門二百三十一点、童話部門二百九十一点であった。
 応募者は、日本全国はもとより、アメリカ、ブラジル、インドネシア、ニュージーランドなどの在住日本人からの応募もあった。また、応募者の年齢の幅も広く童話部門の十四歳の中学生から最高齢は小説・ノンフィクション部門の九十二歳の方だった。
 締め切り後、両部門の応募作品について、ただちに粗読み選考をすすめ、引き続いて予備選考委員会において、小説・ノンフィクション部門は四月二十六日、童話部門は四月二十四日にそれぞれ候補作品を決定、本選考委員に送付し、審査をお願いした。
 本選考委員会は、小説・ノンフィクション部門は五月二十二日に、曽野綾子、十川信介、北方謙三、谷恒生の各選考委員により、また、童話部門は五月十六日に、十川信介、木暮正夫、遠藤寛子、さくらともこの各選考委員によりそれぞれ開催し、小説・ノンフィクション部門は大賞及び佳作三点、童話部門は大賞は該当作品なしとし、佳作三点のみを決定した。
 また、海洋文学のジャンル(小説・ノンフィクションの分野)における著作活動において顕著な活躍をされている作家を顕彰することにより、一般国民に対して海や船への興味を喚起することを目的とする海洋文学大賞特別賞については、三月下旬から四月下旬にかけて出版社、新聞社等で文芸関係に携わる方がたを中心に候補作家の推薦をお願いし、その結果をもとに、五月二十二日に曽野綾子、石原慎太郎、半藤一利、杉浦昭典の各選考委員により選考委員会を開催し、受賞者を決定した。
 マスコミ、報道機関への発表は、五月二十五日に行った。
 なお、大賞及び特別賞の贈賞式は、七月二十六日に船の科学館(東京都品川区)において受賞者ならびに関係各位を招いて開催。
 
第五回海洋文学大賞の入賞作品
【小説・ノンフィクション部門】
 大賞(ノンフィクション)「帆船の森にたどりつくまで」稔 航一郎(東京都)
 佳作(小説)「オールマン」佐藤 敏(福岡県)
 佳作(小説)「子捨て村」清原 つる代(沖縄県)
 佳作(小説)「北緯三十度線」永 和久(宮崎県)
【童話部門】
 大賞 該当作品なし
 佳作「しらすのまさご」赤城 佐保(熊本県)
 佳作「たこのおくさん」わたなべ りょうこ(東京都)
 佳作「海の音色」谷咲 水鳥(北海道)
 
第五回海洋文学大賞特別賞
 作家 北 杜夫








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