3.2.2実態調査結果
調査の結果について調査項目ごとに次に示す。
[1]水質調査
調査した地点の位置を図3-12に示す。
(拡大画面: 137 KB)
図3-12 調査地点
本調査は12月4日に実施した。
水質調査時の条件について表3-4に示す。ちなみに水門は閉鎖した状況にあった。
表3-4 水質調査の条件
| 調査地点 |
St.1 |
St.2 |
| 調査時刻 |
10:29 |
9:16 |
| 水深(m) |
3.9 |
4.1 |
| 気温(℃) |
12.5 |
11.1 |
| 水色 |
dark blue green |
dark blue green |
| 臭気 |
なし |
なし |
水温、塩分、FDOについて水面から鉛直方向に50cm間隔で測定した結果を図3-13〜3-15に示す。
図3-13 水温の分布
図3-14 塩分の分布
図3-15 DOの分布
塩分は、いずれの地点においても上層が低く下層が高い傾向にある。
また、DOは上層が高く、下層において低い傾向にある。
表3-5に各地点における上層及び下層における水質分析結果を示す。
表3-5 上層及び下層の水質分析結果
| 採取層 |
上層 |
下層 |
上層 |
下層 |
| COD |
mg/l |
3.4 |
3.8 |
4.2 |
3.3 |
| 浮遊物質量(SS) |
mg/l |
5.6 |
5.7 |
3.3 |
7.3 |
| 全窒素(T-N) |
mg/l |
3.0 |
2.3 |
4.1 |
2.2 |
| 全りん(T-P) |
mg/l |
0.059 |
0.078 |
0.073 |
0.093 |
| 亜硝酸イオン(NO2-N) |
mg/l |
0.025 |
0.021 |
0.019 |
0.027 |
| 硝酸イオン(NO3-N) |
mg/l |
2.3 |
1.6 |
3.5 |
1.3 |
| アンモニウムイオン(NH4+N) |
mg/l |
0.31 |
0.54 |
0.38 |
0.48 |
| りん酸イオン(PO4-P) |
mg/l |
0.048 |
0.040 |
0.052 |
0.036 |
| クロロフィルa |
μg/l |
2.0 |
1.8 |
0.58 |
4.0 |
| TOC |
mg/l |
3.56 |
3.74 |
3.17 |
2.66 |
| 懸濁体有機窒素(PON) |
mg/l |
0.0933 |
0.0953 |
0.0442 |
0.1949 |
| 懸濁体有機りん(POP) |
mg/l |
0.009 |
0.023 |
0.018 |
0.050 |
| 強熱減量 |
% |
12 |
13 |
12 |
13 |
*ここで上層は、水面から50cm下、下層は水底から50cm上の位置でサンプルの採水を行った。
仮に「水質汚濁に係る環境基準」(環境省)で設定されている水質レベルに照らし合わせてみると、CODは、全てC類型のレベルにある。全窒素は、全て基準値を上回るレベルにある。また、全リンは、ほぼIV類型のレベルにある。
表3-6 水質汚濁に係る環境基準
別表2 生活環境の保全に関する環境基準
2 海域
ア
項目
/
類型 |
利用目的の適応性 |
基準値 |
該当水域 |
水素イオン
濃度
(pH) |
化学的酸素要求量
(COD) |
溶存酸素量(DO) |
大腸菌群数 |
n-ヘキサン
抽出物質
(油分) |
| A |
水産1級
水浴
自然環境保全及びB以下の欄に掲げるもの |
7.8以上
8.3以下 |
2mg/l以下 |
7.5mg/l以上 |
1,000MPN/
100ml以下 |
検出されないこと。 |
第1の2の(2)により水域類型ごとに指定する水域 |
| B |
水産2級
工業用水
及びCの欄に掲げるもの |
7.8以上
8.3以下 |
3mg/l以下 |
5mg/l以上 |
- |
検出されないこと。 |
| C |
環境保全 |
7.0以上
8.3以下 |
8mg/l以下 |
2mg/l以上 |
- |
- |
| 測定方法 |
規格12.1に定める方法又はガラス電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 |
規格17に定める方法(ただし、B類型の工業用水及び水産2級のうちノリ養殖の利水点における測定方法はアルカリ性法) |
規格32に定める方法又は隔膜電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 |
最確数による定量法 |
付表9に掲げる方法 |
  |
備考
1 水産1級のうち、生食用原料カキの養殖の利水点については、大腸菌群数70MPN/100ml以下とする。
2 アルカリ性法とは、次のものをいう。
検水50mlを正確に三角フラスコにとり、水酸化ナトリウム溶液(10w/v%)1mlを加え、次にN/100過マンガン酸力リウム溶液10mlを正確に加えたのち、沸騰した水浴中に正確に20分放置する。その後よう化カリウム溶液(10w/v%)1mlとアジ化ナトリウム溶液(4w/v%)1滴を加え、冷却後、硫酸(2+1)0.5mlを加えてよう素を遊離させて、それを力価の判明しているN/100チオ硫酸ナトリウム溶液ででんぷん溶液を指示薬として滴定する。同時に試料の代わりに蒸留水を用い、同様に処理した空試験値を求め、次式によりCOD値を計算する。
COD(02mg/l)=0.08×((b)-(a))×fNa2S203×1000/50
(a) : N/100チオ硫酸ナトリウム溶液の滴定値(ml)
(b) : 蒸留水について行った空試験値(ml)
fNa2S203:N/100チオ硫酸ナトリウム溶液の力価 |
| |
(注) |
1 |
自然環境保全 |
: |
自然探勝等の環境保全 |
| |
|
2 |
水産1級 |
: |
マダイ、ブリ、ワカメ等の水産生物用及び水産2級の水産生物用 |
| |
|
|
水産2級 |
: |
ボラ、ノリ等の水産生物用 |
| |
|
3 |
環境保全 |
: |
国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む。)において不快感を生じない限度 |
イ
| 項目 |
利用目的の適応性 |
基準値 |
該当水域 |
| 類型 |
全窒素 |
全憐 |
| I |
自然環境保全及びII以下の欄にかかげるもの
(水産2種及び3種を除く。) |
0.2mg/1以下 |
0.02mg/1以下 |
第1の2(2)により水域類型ごとに指定する水域 |
| II |
水産1種
水浴及びIII以下の欄に掲げるもの
(水産2種及び3種を除く。) |
0.3mg/1以下 |
0.03mg/1以下 |
| III |
水産2種及びIVの欄に掲げるもの
(水産3種を除く。) |
0.6mg/1以下 |
0.05mg/1以下 |
| IV |
水産3種
工業用水
生物生息環境保全 |
1mg/1以下 |
0.09mg/1以下 |
| 測定方法 |
規格45.4に定める方法 |
規格46.3に定める方法 |
  |
備考
1 基準値は、年間平均とする。
2 水域類型の指定は、海洋植物プランクトンの著しい増殖を生ずるおそれがある海域についておこなうものとする。 |
| |
(注) |
1 |
自然環境保全 |
: |
自然探勝等の環境保全 |
| |
|
2 |
水産1種 |
: |
底生魚介類を含め多様な水産生物がバランス良く、かつ、安定して漁獲される |
| |
|
|
水産2種 |
: |
一部の底生魚介類を除き、魚類を中心とした水産生物が多獲される |
| |
|
|
水産3種 |
: |
汚濁に強い特定の水産生物が主に漁獲される |
| |
|
3 |
生物生息環境保全 |
: |
年間を通して底生生物が生息できる限度 |