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2.システムの概要
 本システムは、内湾、運河、港湾等の閉鎖性海域の水質改善を行うために、従来技術の数10〜100倍の処理能力をもち、低コストで、数μmの微細粒子まで除去するシステムである。
 システムを構成する要素は、高速通水性繊維ろ材を充填したカートリッジ方式のろ材ユニットおよびろ材洗浄のためのエアーポンプ、動カポンプである(図2-1)。海水の移動は、自然エネルギーあるいは動カポンプを利用する。
図2-1 基本システム
 
 本システムに用いるろ材は、ポリエステル短繊維の成形品で、一つの大きさは直径6mm、長さ6mmである。
図2-2 ろ材の外観
 
 本ろ材の特徴として、通水性が高いため、高速で処理することが可能である、という点が上げられる。ろ過装置としては、既存の砂ろ過装置の10〜100倍の処理速度で処理することができる。
 また、ろ材の比重が小さいという点が上げられる。そのため、ろ材の入れ替え等のメンテナンスが容易であり、ろ材の洗浄について空気による洗浄が可能となり、洗浄に使用する水の量を削減することができる。
 さらに、原水中に含まれる比較的細かい粒子まで捕捉することができるという点が上げられる。
図2-3 ろ過のメカニズム
 
 ろ過は、図2-3に示すように各ろ材の間隙及びろ材自体の空隙を通して原水が流れることによって水中から不純物がそこで捕捉され除去される。
 ろ材自体柔軟性か有るため、原水を流す際の水圧によってろ材及びろ材間の間隙は圧縮される。強制的にろ材全体に圧縮力を加えることにより、さらに圧縮され、ろ材及びその間隙が縮まり、抵抗となるため不純物が捕捉し易くなる。
 ろ材の洗浄は、装置に空気を送り込んで撹拌し、ろ材に付着した汚れをろ過装置内に吐き出させ、ろ過の方向と逆向きに水を流して外部に排出する。
図2-4 ろ材の洗浄のイメージ
 
 本システムの適用方法としては、例えば、図2-5に示すような位置関係で設置して海水を循環して浄化すれば、汚濁した閉鎖性海域を短期間に浄化することができる。
図2-5 システム設置のイメージ








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