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Profile
■新日本フィルハーモニー交響楽団
 1972年、指揮者・小澤征爾のもと楽員による自主運営のオーケストラとして創立。75年より80年まで小泉和裕が、さらに83年より88年まで井上道義が音楽監督を務め、優れた企画と充実した演奏で定期演奏会は満席となる。85年には小澤・井上の指揮で欧州公演を行い成功を収めた。
 88年、墨田区が建設するコンサートホールにフランチャイズする覚書を区と交わし、加えて財団法人化を果たす。創立以来、指揮者団首席を務めてきた小澤征爾が91年、名誉芸術監督に就任。
 定期演奏会では、小澤と世界の著名ソリストとの競演、声楽・舞台作品や今世紀の曲の重視等で独自の路線を歩み、さらに朝比奈隆によるべートーヴェン、ブラームスの交響曲全曲演奏やワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の邦人初演等々で聴衆の支持を得、小澤征爾によるオペラ・シリーズ、カザルスホールでの「室内オーケストラ・シリーズ」、ロストロポーヴィチによる「ショスタコーヴィチ・フェスティヴァル」、井上道義の指揮による「マーラー・ツィクルス〜交響曲全曲演奏会〜」等で注目を集めてきた。
 97年、「すみだトリフォニーホール」が完成。同ホールのステージで日常の練習と公演を行うという日本初の本格的フランチャイズを導入。98年には、小澤とロストロポーヴィチの指揮でロシア公演を行い日露の親善に務め、99年9月より小澤征爾が桂冠名誉指揮者に就任。
 2000年9月からは井上道義とゲルハルト・ボッセが首席客演指揮者に就任、さらにこれまでの定期演奏会の枠組みを大幅に広げ、トリフォニー・シリーズを月1演目2公演、オーチャード・シリーズを月1公演、名曲シリーズ「クラシックヘの扉」を月1公演、チェンバー・オーケストラ・シリーズとポップス・シリーズ「ファーストPOPS」をそれぞれ年4公演行っている。また数々の特別演奏会のほか、地元の学校体育館でのコミュニティ・コンサート、小中学校の音楽授業や各種施設を訪れるミニ・コンサートなどで地域に根ざした演奏活動も行っている。
■小松 長生(指揮)
Chosei Komatsu(Conductor)
 福井県出身。東大美術芸術学科卒、イーストマン音楽院大学院指揮科卒。東京芸大附属高校に首席合格したが、「指揮者になるには幅広い勉強を」との芸大教官の助言により、藤島高、東大へ進む。指揮を伊藤栄一、D・エフロン、D・ジンマンに師事。85年エクソン指揮者コンクール優勝。バッフォロー管エクソン派遣指揮者、ボルティモア響アソシエートを経て、93年よりカナダ七大オーケストラのひとつ、キッチナー・ウォータルー交響楽団及びその首席奏者からなるカナダ室内管弦楽団の音楽監督。
又、94年〜97年武生(たけふ)国際音楽祭音楽監督を務めた。
 94年夏、細川俊夫の「時の深みへ」(世界初演)等を指揮してザルツブルグ音楽祭にデビュー。これまでに、モントリオール響、ケルン放送響、モスクワ放送響、ボリショイ劇場などを客演指揮。五嶋みどり、ギル・シャハム、レオン・フライシャー、ジョシュア・ベルらと協演。ジュノ・アワード審査員、NYヤング・コンサート・アーティスト国際コンクール審査員。89年イーストマン音楽院より博士号を授与される。
 2000年4月より新星日本交響楽団正指揮者、さらに2001年4月から、新星日響と東フィル合併により日本で初めて同時にシンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せもったオーケストラ、東京フィルハーモニー交響楽団の正指揮者に就任した。
■伊藤 恵(ピアノ)
Kei Itoh(Piano)
 幼少より有賀和子氏に師事。桐朋学園高校を卒業後、ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学、ハノーファー国立音楽大学において名教師ハンス・ライグラフ氏に師事。1979年エピナール国際コンクール第1位、1980年J.S.バッハ国際音楽コンクール第2位、クルト・ライマーコンクール第1位、1981年ロン=ティボー国際音楽コンクール第3位及び特別賞と数々のコンクールに入賞。
 1983年第32回ミュンヘン国際音楽コンクールピアノ部門で日本人として初の優勝。サヴァリッシュ指揮バイエルン国立歌劇場管弦楽団と協演、ミュンヘンでデビュー。その後もミュンヘン・シンフォニカ、フランクフルト放送交響楽団、ベルン交響楽団の定期公演に出演。日本では「若い芽のコンサート」でNHK交響楽団と協演、その後も、主要なオーケストラと協演を重ねている。
 録音では、ライフワークとしてシューマンを追い続け、これまでに「シューマニアーナ」1〜9を発表。また「ブラームス:ピアノ協奏曲」、「ショパン:エチュード」、「ピアノ通信I」、「プーランク: ピアノ作品集」などいずれもフォンテックからリリースして、好評を集めている。
 1993年日本ショパン協会賞、1994年横浜市文化賞奨励賞受賞。








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