4.1.4 考察
4.1.4.1 銅パッキン使用の問題点
銅パッキンそのものの不都合点の改良については前述したが、パッキンに銅を使うこと自体に疑問が投げかけられた。金属銅は触媒作用があり試験中に物質及び反応生成物と相互作用をおよぼし、測定データに影響を与えるという意見である。
もっともな意見であるので、今後、高温対応テフロン、アルミニウム等、他の材質のパッキンも検討してゆく。
4.1.4.2 圧力変換器の位置変更
試験データから判断して、前述の通り、圧力変換器と圧力容器は可能な限り近づけることが必須要件と判断された。器具、装置も高温に耐える仕様であるので、今後は接続位置を極力圧力容器に近づけた位置で測定を行う事とした。
4.1.4.3 標準昇温条件の検討
現在、測定時の昇温条件は10℃/分である。この条件は高速反応対応条件であるが、加熱電気炉と圧力容器の温度差が30℃以上に拡大し温度追随性が悪い。この点から昇温速度を下げるべきであるとの意見が出され、今後、1.0、2.0、5.0℃/分程度をめどに影響を検討する事とした。
4.1.4.4 測定記録の整合
測定記録を加工して発表する場合の加工基準及び表記内容が統一されていないので、今後データの横断比較をできるように統一したデータを作成する。今年度の調査研究は、測定装置及び測定条件の検討、統一に手間取り、測定生チャートによる試験状態の検討が主となってしまった。今後はデータの取り込み、記録及びデータの加工方法の整合をはかり、試験結果の検討に充填を移してゆきたい。
4.1.4.5 測定データ