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第1章 桑名・員弁地域の概況
 本章では、桑名・員弁地域の人口動向、経済動向、社会基盤施設などの状況を整理した後に、広域的地域情報システムにかかわりの深い住民生活の広域化の動向を把握する。
1 概況
(1) 人口動向
ア 人口変化
 桑名・員弁地域の人口は、213,963人(平成12(2000)年国勢調査報告)で桑名市が約半数(50.7%)を占める。このなかで大規模住宅開発が行われた桑名市(大山田団地)、東員町(西桑名ネオポリス)、企業立地が進む大安町、名古屋市に近い長島町の人口は増加傾向にあるが、桑名市を除き、近年は増加の勢いも一段落している。
 北西部の藤原町、多度町は、人口減が続き、減少率は拡大して平成7(1995)年から12年にかけては過疎化を示す5%にせまっている(図表1-1)。
図表 1-1 桑名・員弁地域の人口の推移
  平成2年 平成7年 平成12年 増加率
H2-H7 H7-H12
桑名市 97,909 103,044 108,417 5.2 5.2
多度町 11,403 11,326 10,811 ▲0.7 ▲4.5
長島町 14,730 15,225 15,663 3.4 2.9
木曽岬町 7,167 7,231 7,172 0.9 ▲0.8
北勢町 13,659 14,417 14,443 5.5 0.2
員弁町 8,284 8,776 8,687 5.9 ▲1.0
大安町 14,095 14,873 15,188 5.5 2.1
東員町 25,447 26,235 26,305 3.1 0.3
藤原町 7,844 7,680 7,314 ▲2.1 ▲4.8
構成市町村合計 200,538 208,807 214,000 4.1 2.5
三重県 1,792,514 1,841,358 1,857,365 2.7 0.9
 
イ 昼夜間人口
 桑名・員弁地域1市8町のうち流入超過となる自治体は、大企業が立地する員弁町(118%:トヨタ車体)と大安町(107%:デンソー)のみで、他市町は流出超過となっている。とくに名古屋圏域に近い長島町、木曽岬町および桑名市に隣接する東員町の昼夜間人口比率は70%台と強い流出超過傾向を示している(図表1-2)。
図表 1-2 桑名・員弁広域市町の昼夜間人口比率
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資料:総務庁「国勢調査報告」(平成7年)より作成
ウ 高齢化
 圏域北西部に位置する藤原町(22.9%)、北勢町(18.9%)、多度町(17.8%)の老年人口(65歳以上人口)比率は、県平均(16.1%)を上回り、高齢化が進んでいる。
 一方、ベッドタウン化や、企業立地の進んでいる南部各自治体の老年人口比率は低い(図表1-3)。
図表 1-3 桑名・員弁地域の老年人口比率
(拡大画面: 65 KB)
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 桑名・員弁地域を人口特性からみると、人口集積が大きく広域の中核的位置を占める桑名市、高齢化が進み人口減少も拡大している藤原町、多度町および北勢町の北西地域、高齢化率は低く人口も増加傾向を維持している中部地域とに分けられよう。ただし、中部地域も大安町、員弁町のように工業立地が進み、周辺から就業者を集めている地域と名古屋圏や周辺自治体に就業者を流出させている長島町、木曽岬町、東員町などの地域とで若干コミュニティの性格は異なっているようにみられる。
(2) 産業動向
ア 商業
 平成9(1997)年の人ロ一人当たり小売業年間販売額では、三重県平均が112万4千円に対し、桑名・員弁地域は65万9千円、顧客流出入係数59と周辺地域への流出傾向が示されている。その中で、桑名市は142万4千円(対平成6(1994)年比12.8%増)、顧客流入指数127と拡大し、圏域の中心的役割を担っている。顧客流出入指数でみると、名古屋都市圏近郊の長島町(38)、木曽岬町(34)、人口減少および高齢化が進む藤原町(39)はとくに流出傾向が強く、販売額の6割以上が町外で消費されている(図表1-4)。
図表 1-4 顧客流出入の推移
  小売業年間販売額
(100万円)
同、人口一人当たり
(1000円)
顧客流出入指数
平成
6年
平成
9年
増減率 平成
6年
平成
9年
増減率 平成
6年
平成
9年
桑名市 127,156 149,470 17.5 1,262 1,424 12.8 113 127
多度町 7,946 8,844 11.3 703 801 13.9 63 71
長島町 6,501 6,544 0.7 434 431 ▲0.7 39 38
木曽岬町 2,409 2,751 14.2 333 382 14.7 30 34
北勢町 11,649 10,801 ▲7.3 840 761 ▲9.4 75 68
員弁町 8,006 7,597 ▲5.1 953 890 ▲6.6 85 79
大安町 9,441 12,577 33.2 638 842 32.0 57 75
東員町 15,235 16,106 5.7 591 619 4.7 53 55
藤原町 2,627 3,371 28.3 334 438 31.1 30 39
構成自治体合計 190,970 218,061 14.2 609 659 8.2 54 59
三重県 2,051,826 2,077,484 1.3 1,121 1,124 0.2 100 100

注)
顧客流出入指数=(地域人口一人当たり年間販売額/三重県一人あたり年間販売額×100)

資料:
自治省 「住民基本台帳人口要覧」、通商産業省「商業統計表」 (ともに平成6年, 9年)より作成

 
イ 工業
 平成9年の桑名・員弁地域の工業生産額は、9,759億円、平成6年実績より20%の伸びを示している。また、工業生産指数も142と県平均を大きく上回っている。これは自動車関連工場のトヨタ車体が立地している員弁町(工業生産指数:520)、デンソーの立地している大安町(308)に因るところが大きい(図表1-5)。
図表 1-5 工業出荷額の推移
  工業製品出荷額
(100万円)
同、人口一人当たり
(1000円)
工業
生産指数
平成
6年
平成
9年
増減率 平成
6年
平成
9年
増減率 平成
6年
平成
9年
桑名市 265,977 285,139 7.2 2,640 2,716 2.9 68 61
多度町 37,389 32,504 ▲13.1 3,308 2,944 ▲11.0 85 66
長島町 7,434 5,995 ▲19.4 497 395 ▲20.5 13 9
木曽岬町 31,625 37,024 17.1 4,376 5,147 17.6 113 116
北勢町 66,621 75,661 13.6 4,803 5,333 11.1 124 120
員弁町 94,484 196,995 108.5 11,248 23,081 105.2 290 520
大安町 184,657 204,118 10.5 12,473 13,660 9.5 322 308
東員町 84,296 90,036 6.8 3,270 3,460 5.8 84 78
藤原町 40,674 48,452 19.1 5,173 6,301 21.8 133 142
構成自治体合計 813,157 975,924 20.0 4,779 6,304 31.9 123 142
三重県 7,091,957 8,203,790 15.7 3,876 4,437 14.5 100 100
注)
工業生産指数=(地域人口一人当たり工業出荷額/三重県一人当たり工業出荷額×100)

資料:
自治省 「住民基本台帳人口要覧」、通商産業省「商業統計表」 (ともに平成6年, 9年)より作成








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