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はじめに
 本書は平成13年7月から12月にかけて当財団が4回にわたり開催した「世界都市東京フォーラム第四部“マンガ・アニメーションを東京の顔に”」の会議録である。
 
 「世界都市東京フォーラム」は“歴史的に世界都市の存在は、それ自体が国家同等の役割として、また国家を形成する基盤として、文化、経済、政治、軍事といった様々な新しい情報を世界へ発信する場として重要な役割を果たしていたと考えられる。東京は単に日本の首都ではなく世界に役立つ情報の生産発信をし、日本、及び世界への貢献を果たす世界都市となるにはどうあるべきか”を考察するフォーラムである。
 
 「世界都市東京フォーラム第四部“マンガ・アニメーションを東京の顔に”」では、「マンガ・アニメーション」をテーマにとりあげ、東京はいかにして世界都市となりえるかを考察した。現代の東京を振り返ってみると、バブル崩壊後、経済都市としての機能は衰え、政治の舞台としても昏迷が続いている中、iモード、アニメポケモン、AIBOといった新しい東京の大衆文化が世界から注目されていると考える。特にマンガ・アニメーション、そしてそれに付随するキャラクタービジネスの規模は全世界で約15兆円にのぼり、アニメーションについては世界の作品の65%は日本製でありビデオゲームはさらに90%が日本製であるといわれている。そして日本のアニメーション制作会社の約8割が東京にあり、いまや世界のアニメーションの半数近くが東京から生まれていると言ってよい状況と考えられる。ハリウッドが映画の街として知られるように東京もアニメーションの街として世界にその魅力を発信する世界都市となれるのではないだろうか。
 本書は本フォーラムの内容を関係各位に報告するとともにより多くの方々に内容を共有して頂けるよう作成したものである。
 
 刊行にあたってフォーラムの事業資金を助成していただいた日本財団のご援助、ご協力に対して心から敬意を表すとともに深甚な感謝を捧げるものである。
 
2002年3月
東京財団
情報交流部








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