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危険物リスト全体の隔離グループに関して見直しのための作業協力の要請を行っている提案である。

本提案は、日本、蘭、独、ノルウェー等多数の国から支持され、原則合意された。詳細については、E&Tグループに委ねられた。

(ヌ) 英国提案(DSC6/3/22)

過去の輸送実績を考慮して、サイザル麻も綿花と同様、「非開放性の貨物輸送ユニットに収納された密度620kg/m3以上のものは、IMDGコードの適用を受けない。」という特別要件を取り入れる提案である。

本提案は合意されず、小委員会は英国に対し次回会合に、より詳細な提案を行うよう要請した。

(ル) 英国提案(DSC6/3/23)

現行MFAG(危険物による事故時の応急医療ガイド)の内容は最新のものであるとは言い難く、MFAGの見直しを行うべきであると提案するとともに、その手法としてWHOの協力を要請しようとする提案である。小委員会は、本件が重要な問題であることを確認した。小委員会は、事務局に対し、本件に関してWHOと協力して取り組むべくWHOにコンタクトを取るよう指示した。

(オ) 米国提案(DSC6/3/24)

次のIMDGコードの改正案及び第30回改正の訂正事項に関する提案である。

(a) 貨物輸送ユニットへの国連番号の表示

国連番号を標識の下半分の白抜き部分に表示する場合は、クラス(主危険性)を表す標識にのみ表示することを明確にする提案。

(b) 貨物輸送ユニットへの正式品名の表示

危険性が非常に低いため標札の貼付を免除される物質がある。一方、標札を貼付することを要求されない一の物品のみを収納する貨物輸送ユニットには、少なくとも2側面にその物質の正式品名を表示しなければならないと規定されている。この場合に限り「国連番号の表示をもって品名の表示に替えることができる。」という要件を追加する提案。

(c) 特別要件297(ドライアイス、国連番号1845)の明確化

運送貨物の温度管理(冷却)のために貨物輸送ユニット内に収納されているドライアイス(固体)は、船用品とみなし本コードを適用しない。

(d) 特別要件914(窒素(深冷液化されているもの)、国連番号1977)の明確化

運送貨物の温度管理(冷却)のために貨物輸送ユニット内に収納されている液体窒素は、船用品とみなし本コードを適用しない。

(e) 国連番号2857正式品名の変更

冷凍装置の品名「REFRIGERATING MACHINES containing non-flammable, non-toxic liquefied gas or ammonia solution」に「or compressed」ガスを追加する提案。

上記提案は、日本及びHMACの支持により原則合意され、詳細についてはE&Tグループに委ねられた。

(ワ) 香港提案(DSC6/3/25)

IMDGコード第31回改正案(DSC6/3/1・事務局)にて追加された「国連番号3166内燃機関」(注:航空輸送のみに適用される。)に関する規定に対するコメントである。このエントリーに、製品としての自動車だけでなく、自動車から取り外された部品等も含め、海上運送においても危険物として規定しようとする提案である。

本提案に対し、日本、ベルギー、ノルウェー、独及びブルガリアが反対し、加及び米国が支持した。

本提案は合意されず、小委員会は香港に対し次回会合に、より詳細な提案を行うよう要請した。

(カ) 英国提案(DSC6/3/26)

事務局から提出された文書DSC6/3/1(国連勧告第11版の改正内容の取り入れ)への意見を含む提案である。審議の結果、本提案はIMDGコード第30回改正の正誤表に含められることとなった。

 

 

 

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