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平成12年度天然ガス改質舶用セラミックスエンジンの研究開発報告書

 事業名 天然ガス改質舶用セラミックスエンジンの研究開発
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


これらの金属の難点は、線膨張率が大きい事である。そこで、高温度で部材が膨張した時、その膨張を吸収出来るようにヘッドライナー外周に取り付けられた中空リングは、連続円環では無く、一部を切断した円環とし、ヘッドライナーが高温度で膨張した時、寸法吸収が出来るようにした。

ピストンヘッド、副燃焼室、ヘッドライナー、バルブ類は、上記の耐熱合金を用い、他の部品で中程度の耐熱性を要する部品は、SUS304を主として用いた。

高温度になると考えられる部材の中で、主室と副室間を繋いでいる制御弁は、常に高温ガス流に晒されているので、その耐久性が心配される。エンジンの性能試験、温度測定を通して、余りに高温となった場合、窒化珪素等セラミックス製とする事が考えられる。

 

6.1.4 熱伝導、低減ガスケット

遮熱形エンジンにとって、燃焼室の外側に使われる低熱伝導ガスケットは重要な遮熱部材である。ガスケットが使われる部分での熱通過率を検討すると、熱伝達率の項が、熱伝導率の項より圧倒的にその寄与率が大きい。

熱通過率は、熱伝達率αとして1/α、熱伝導率の項ではσ1/λを積算した値の逆数によって表されるので、積層ガスケットでは、積層材の重ね合せ部には微少の空気層が存在するものとしてその効果を計算により求める。

高温側の温度T1、低温側の温度T2とし、積層金属の厚さt1、枚数n、金属板の面粗さ6μm(Rmax)とすると、金属板と金属板の間では表面部の山と山が接触し、約5μmの空気が存在すると仮定しても良い。金属の熱伝導率λ1、厚さσ1、中間部の空気層の熱伝導率λ2、厚さσ2として熱流の計算をすると次式となる。

 

上式に耐熱金属の熱伝導率λ1=8.6Kcal/m・h・℃、σ=0.0005m n=7枚

036-1.gif

この値は、概算式として用いる次式から算出したσ/λの合成値とほぼ同等の値であるので、通常はこの式を用いて積層材の熱伝導率を計算する。

λ1R=(0.8)n λ1…(4)

λ1:金属薄板の熱伝導率

λ1R:積層材の熱伝導率

 

 

 

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