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「政策シリーズ」第20号「金融監督政策の方向性について」

 事業名 基盤整備
 団体名 東京財団政策研究所 注目度注目度5


平成12年8月31日

金融庁

 

自己資本比率告示の改定に関する基本的な考え方

 

1. 今回の預金取扱い金融機関の自己資本比率告示の改定は、平成12年9月期以降の時価会計の導入により「その他有価証券」(売買目的有価証券、満期保有債券、関連会社株式のいずれにも該当しない有価証券)及び為替換算調整勘定について評価差額が資本の部に直接計上されるようになることに対応するものである。

今回の改定に当たっては、国際基準適用行について、その他有価証券の評価益の45%に相当する額を補完的項目に算入する一方、その評価損については税効果調整後の全額を基本的項目から控除することとした。これは、低価法が適用される有価証券に関する現行の取扱いとの整合性を保ちつつ、バーゼル銀行監督委員会における合意に沿ったものである。他方、国内基準適用行については、その他有価証券の評価益の算入は行わず、その評価損の税効果調整後の全額を基本的項目から控除することとした。

また、為替換算調整勘定については、その評価差額の全額を基本的項目に算入することとしたが、これは、時価会計導入後の企業会計の取扱いを反映させたものである。

今後、各預金取扱い金融機関に対しては、時価会計の導入に対応した適切な経営努力が期待されるところである。

 

2. 自己資本は各金融機関の抱えるリスクを吸収するために経営の安定上必要不可欠な財務基盤であり、その充実は、今後、各金融機関が金融市場において預金者や投資家からの十分な信認を確保し、ひいては金融システム全体を磐石なものとしていく上において極めて重要である。

とりわけ国際的に活動を展開する我が国金融機関にとって、時価会計の導入は、自己資本に対する透明性、信頼性を高め、欧米の主要な金融機関に互して活躍するための基礎を与えるものと考えられる。また、自己資本の中でも基本的項目(Tier 1)は、リスク吸収基盤として安定性が高く、国際的にもバーゼル銀行監督委員会などの場において、株主資本を中心とした良質な資本として、その充実の必要性が強調されているところである。各金融機関においては、今後とも経営の自主的努力の中で、その充実を図っていくことが望ましい。

当庁としても、以上のような考え方を踏まえ、今後の監督行政の中で各金融機関における自己資本の充実の状況を十分にフォローしていくこととしたい。

 

 

 

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