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3. 質疑応答

 

司会 ありがとうございます。見事に40分で終わらせていただきました。あと40分近くありますので、どうぞご自由にいい機会ですからご議論いただきたいと思います。

 

A すみません、私が最初で。最後のところで、預貸率が下がっているという話だったんですが、ここには資料がないようですが、今大体どのくらい?

 

浜中 期間によって違うんですが、やっぱり国債がこれだけ圧倒的に増えちゃっていますので、預貸率はずいぶん下がっています。表はありますから今度持ってきましょうか。国債がいってみれば5、6年前の倍ぐらい持っているんじゃないでしょうか、今ね。それが何パーセントになるのかちょっと。

 

B あれですか。そうすると大手でも、やっぱり80パーセントとかを切ったり。

 

浜中 いやそこまではいってないと思うんですね。

 

A 国債比率は8パーセントぐらいで…。

 

C 前から私はお聞きしたいと思っていたんですが、公的資金ですね、資本を増強することによって自己資本を強化するという話があるわけですが、私の知る限りの銀行の人はあれを自己資本とは思っていないって言うんですね。それで、一刻も早く返したい金であって、あれは借りた金であって、自己資本とは思っていない。そうすると、そういう自己資本を注入したことによって、貸し出しが増えるのかなあと。もちろんBIS規制でそうなっているから、そうなっているんだと、おっしゃればその通りなんですが、そういう機械的なことではなくて、銀行の、何ていうか銀行マンたちの心理的な行動に与えるインパクトとして、それは自己資本なんだろうかというようにも思うんですが、それを教えていただきたいのが1点です。

それからもう1つは、銀行が今国債をいっぱい持ってしまっているわけです。それは大蔵省が国債をいっぱい発行したということの裏返しなんですが、そうするとおっしゃるように金利が上がるとキャピタルロスが生じてしまって、どうしようもなくなってしまう。そうすると本来景気がよくなれば、景気がよくなって、実質の収益率が上がって、インフレ率もちょっと上がって、その結果金利が上がるという。そういういい金利上昇が起きながら景気が回復するはずなんですが、そういういい金利上昇を起こせない状況にあるので、日銀が常に早め早めに金利を引き上げて、いい金利上昇を起こさないようにしていると思うんですね。

 

 

 

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