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「国会におけるODA基本法の論議と地方自治体による援助の重要性」

 事業名 基盤整備
 団体名 東京財団政策研究所 注目度注目度5


田議員の法案提出の意図は、国会の予算審議では必ずしも明確にされないまま政府に任される援助の個々の内容を把握し、国会がこれをチェックするという点にあった(9)

これに対し自民党側から「憲法に規定された内閣の外交権を侵すおそれがある(10)」「すでに議決した予算を再び議決することになり一事不再議に反する(11)」との疑問が提起された。これに対し田議員は、「憲法の精神は主権在民であり、援助は国民の税金を使うのだから、内閣の外交権に任せきりにするというわけにはいかない(12)」と応じた。

その後、1987年5月21日、第108回国会に公明党・国民会議から「国際開発協力基本法案」(中西珠子議員外2名発議、参第3号)が参議院に提出された。また、1989年3月23日、社会党から参議院外交総合安全保障に関する調査会国際経済・社会小委員会に「協議に供するため」として基本法の試案が提出された(13)。さらに、この試案に基づき、同年6月16日、社会党から「国際開発協力基本法」(川崎寛治議員外15名提出、衆法第9号)が衆議院に提出された。これら2つの法律案は実質審議が行われなかったが、参議院外交・総合安全保障に関する調査会でのODA論議に少なからず影響を及ぼしたと考えられる。

その後も、89年10月9日「国際開発協力基本法案」(中西珠子議員外2名発議、参第5号)、93年6月7日「国際開発協力基本法案」(田英夫議員外2名発議、参第13号)が参議院に提出され、95年11月8日「国際開発協力基本法案」(鹿野道彦議員外5名提出、衆法第20号)、96年6月12日「国際開発協力基本法案」(中野寛成議員外9名提出、衆第10号)が衆議院に提出された。これまでに合計7本の法案が提出されたが、そのうち2本は発議者の変更などよるものであり、実質5本と言えよう。なお、実質的審議に入ったのは最初の田英夫議員提出の「対外経済協力計画の国会承認等に関する法律案」だけである。

 

外交・総合安全保障に関する調査会の報告と参議院決議

89年6月21日、参議院外交・総合安全保障に関する調査会(加藤武徳会長)は、3年間の調査を終え、最終報告をとりまとめた。その中に開発途上国に対する経済協力、特にODAの在り方が述べられている。

 

 

 

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