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アメリカの健全性というのは、一つは休ませているという部分にあります。マーチャンアニメという言い方を僕はよくするんですが、アメリカにはそのアニメーションに関係している会社はその番組の提供をできないというルールがあります。ですから、日本の場合、ポケットモンスターの提供をメディアファクトリーも小学館も任天堂もして、ポケモンの商品のCMをやっていますが、アメリカの場合はそれができません。それは異常に消費をさせることを助長することを防ぐために、国の方針として番組の中身と提供を明確に分離しています。そういう社会風土のなかでキャラクターが守られているんです。

今日ここにはアニメーションビジネスをされている方とか、マンガのビジネスをされている方が少ないのかもしれないですけれども、国策ではないですけれども、ある意味国の重要な輸出産業になる可能性がありますので、できれば、ポケットモンスターはもう過去のものだと、ポケットモンスターの事例というのはそれ以上の意味がないというふうに考えていただきたい。あちこちでポケモンの事例をもとに日本のアニメーションとかマンガとかゲームが語られていくと、たぶん近々、もとの木阿彌になるのではないかというのが、本当の意味の本音です。

ありがとうございました。

 

牧野 そうですね。遠巻きにポケモンを語っているよりは、きょうは非常に近いところでといいますか、仕掛け人その方がお話しくださったので、明確に見えてきた部分があろうかと思います。10分経過してしまいました。途中でお休みもとらずに続けてしまって申しわけございませんでした。お疲れだったと思います。長時間のお付き合いありがとうございました。

 

(終了)

 

 

 

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