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野崎 それでは、第8回東京財団国際フォーラムを開催いたします。

本日は、ご多忙のなか橋本高知県知事をパネリストとしてお招きすることができまして、まことに光栄に存じます。

それでは、ご紹介させていただきます。こちらからみまして壇上手前が、本日の司会進行をお願いしております京都精華大学の教授でいらっしゃいます牧野圭一先生です。そしてそのお隣が橋本知事でいらっしゃいます。次に、学校法人龍馬学園の理事長でいらっしゃいます佐竹茂市先生です。それから私ども東京財団の会長の日下公人でございます。皆様どうぞよろしくお願いいたします。後ほど質疑応答の時間をたくさん用意してございますので、ぜひ会場にお集まりの皆様全員で活発な意見とご質問をいただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。それでは牧野先生どうぞお願いいたします。

 

牧野 京都精華大学という美術大学があります。ここに日本で唯一、4年制としては例の無い「マンガ学科」が設置されています。30年の歴史があるのですが、ストーリー漫画、アニメーション、CGの分野に、今年から本格的な取り組みを始めております。図書館にはコミックが2万冊用意されているということもあって、全国―特に関西では話題になっています。しかし、「漫画は読んで楽しめばいいだろう。学問的に理論づけて、何か、いろんなことをひねり回すようなものではないだろう」という意見も多いのです。ただ、最近では、ピカチュウがアメリカでの興行記録をどんどん塗りかえてしまうなどというニュースが飛び込んで来たりします。さらに最近皆さん、お聞きになっていると思いますが、「IT革命」―新しい情報伝達手段の中で、日本のマンガ、アニメがいちばん有効なソフトではないかと指摘され、さまざまな方面から注目され始めているわけです。

そうなりますと、漫画は読んで楽しんで笑っているだけではなくて、もうちょっと深く考えてみた方がいいんじゃないだろうかというのが、こういうフォーラムの方向であります。映像もない、漫画の本もない、壇上に人が並んでいて漫画のことについて話しているだけというような会の形ですが、実はこれは8回目であります。

 

 

 

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