経済分野
財政制度改革プロジェクト
(1999年3月〜2001年3月) 8,845,892円
わが国の財政は危機的状況にあるにもかかわらず、その構造が極めて複雑であることから、事実関係の整理が十分に行われておらず、また、政策変更の際の効果を計量的に把握する方法も確立されていない状況にあります。本事業は、そうしたわが国の財政システムの複雑な繰入れシステムをわかりやすく解明、受益と負担の関係を明確化するとともに、計量モデルを用いたシミュレーション分析にもとづく財政制度改革案を提示することを目的としています。
主任研究員 千田亮吉(明治大学 商学部教授)
研究員 片山泰輔
「香港におけるカレンシーボード(米ドル連動制)の持続可能性およびアジア地域内における為替政策と日本の役割」
(1999年3月〜8月) 1,071,229円
東アジア金融危機の中、見直しをせまられている香港の為替制度について実証分析を行い、アジア地域内の国際金融システム安定化に向けての為替政策代替案を提示することを目的として実施しました(報告書を『政策研究シリーズ』より刊行)。
研究員 白井早由里(慶應義塾大学 総合政策学部助教授)
人口高齢化のもとでの雇用政策研究プロジェクト
(2000年1月〜2001年6月) 11,233,362円
本プロジェクトは、人口高齢化のもとでの雇用政策のあるべき姿について研究します。ここでいう雇用政策とは、人的資源の最適活用をはかるための労働市場政策をいいます。これには市場機能の整備および高齢化に対応する個人の職業人生(職業選択や転職といった職業を軸に考えた人生)、企業の雇用制度の変化への支援政策を含みます。また、米国際戦略問題研究所(CSIS)のプロジェクトGlobal Aging Initiative (GAI)に対して本研究の成果をインプットすることも目的としています。
プロジェクト・リーダー 清家篤(慶應義塾大学 商学部教授)
メンバー
奥西好夫(法政大学 経営学部教授)
黒澤昌子(明治学院大学 経済学部助教授)
森戸英幸(成蹊大学 法学部助教授)
前田正子(ライフデザイン研究所 副主任研究員)
リサーチ・アシスタント 高橋久恵
緊急金融システム改革プロジェクト
(1999年2月〜4月) 716,046円
日本の金融システムは、1998年10月に金融関連二法が成立し公的資金枠が設けられたことにより、一応の安定化がはかられました。しかし、21世紀の日本経済を支える安定したシステム構築のためには、法整備のみならず行政面での変革を行う必要があります。本プロジェクトでは、つぎはぎ的な規制ではなく、銀行群をどのように再編成・再構築していくのかという「21世紀日本経済のための銀行再編」へ向けて、政策提言を行いました(報告書を『政策研究シリーズ』より刊行)。
プロジェクト・リーダー 吉田和男(京都大学大学院 経済学研究科教授)