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東京財団1999年度年次報告書(和文)

 事業名 基盤整備
 団体名 東京財団政策研究所 注目度注目度5


会長メッセージ

 

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“日新、日々新、又日新”

時代は次々に新しい事業の誕生を求めます。

新しい事業はいつも新しい人材の登場を必要とします。新しい人材もまた新しい活躍の場を求めますがしかし新しい事は必ず孤独な戦いをもってはじまります。いつかは世に認められ大河の流れを形成するとしてもそのはじまりは木の葉にやどる一粒の露です。

露は雫となって地面に落ちて消えますがやがては集まって細流となるとき世に現れます。細流はさらに集まって谷川となりやがては悠々とした大河になって沃野を潤しますが、そのときは奥山を彩る紅葉葉には早くもつぎの露が宿っています。

社会の発展も学問の進歩も人間の成長も同じです。

昔、中国の湯王は、毎朝、顔を洗う盤に“日新、日々新、又日新”と書きました。

「日に新にして、日々に新にして、また日に新たなり」です。自分がそうあらねばならぬという意味で書いたと普通は解しますが、しかし帝王の盤銘として考えれば“世間がそうだということを忘れるな”の意味に解することもできます。

旧慣墨守と前例踏襲の帝王であっては天下は停滞し、やがて停滞を破ってマグマが噴出するときは大混乱と大破壊になります。

湯王はその危険を自覚したが、しかし停滞とそれにつづく破壊の歴史はいつまでもくりかえしてやみません。今も。

当財団の使命とあり方について考えると以上のような話が浮かんできます。

新しい時代の到来を露か雫かあるいは細流のうちに予感すること。それに対応する方法を考えること。それから対応できる人材を発掘し育てること。そして新しい人達に意見交流と活躍のチャンスをあたえることなどで、当財団がそういう活動を展開することができれば、それは世の為、人の為になりまた自ら日本の国際的地位の向上や日本人の自信回復にも貢献するものと信じています。

ご賛成の方どうか私たちに力を合わせて下さい。

 

会長 日下公人

 

 

 

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