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このことにより、濃縮倍率という曖昧な表現ではあるが、定量性を持たせることができる。この方法では、初濃度はなるべく濃い状態で始めるのがよいのと考えられる。しかし、用いる装置や方法論の点から、今回行った以上に濃縮倍率を高めることには限界がある。そこで、添加量を多くすることで濃い状態に作ろうと試みたのである。

その結果、添加濃度10%では溶出溶媒自身の毒性・障害性が強すぎて溶出された化学物質の影響を検定できないことが明らかとなった。すなわち、溶出溶媒そのものが細胞に対して影響を与えるものなので、添加量はできる限り少ない方が望ましいということである。平成11年度は、原則としてすべての実験を添加濃度1%で行った。また、本年度は、昨年度の結果をふまえ、溶出溶媒の影響をより小さくするために、添加濃度0.5%で実施した。

 

 

 

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