観衆に紹介された2つの地区の人々は干上がった浜を舟置き場まで向かう。その問150m余。先に漕ぎの儀式で使用した舟を乗り換える。そしてゆっくり2隻は沖へ向かい漕ぎ方の練習をする。それが終わると、各舟1人ずつ2人の青年はコースを確かめるように出発点である浜に向かう。この青年は現在それぞれの地区で最も早い人である。浜で儀式をした後、回りの観衆が見守るなか2人の青年は自軍の舟に向かって全力疾走する。青年はフンドシ姿でワラジをはき、上半身はシャツを着ている。そして頭には手拭いを結んでいた。舟に飛び乗ると、2隻は全力で漕ぐ。折返点の木の棒を取るとこれまた全速力で出発点へ向かう。出発点まで来ると青年は飛び下りて浜まで全力疾走する。浜で婦人を始め多くの島民が待ち構え、招福の踊りが繰り広げられる。その後、数々の奉納舞踊が行われる。こうして午前の部が終わり、午後には同様に再度船漕ぎ競漕が行われる。
黒島の競漕船は船体に何も描かれることなく、黒ぬりのそまっなものである。また、櫂も同様にそまつなものが用いられる。
65] 細崎ハーリー祭
・沖縄県八重山郡竹富町字小浜
・旧5月4日
・細崎公民館
・グラスファイバー船2隻の爬龍船による競漕 小櫂8丁 大櫂1丁
66] 節祭
・沖縄県八重山郡竹富町波照間
・旧9月の巳亥の日
・波照間公民館
・現在は動力船。かつては5地区の対抗で競漕が行われたが、今はない。
67] 節祭
・沖縄県八重山郡竹富町字新城
・旧9月の巳亥の日
・新城公民館
・木造船2隻の爬龍船であったが、現在は1隻。かつては33人の漕ぎ手が乗ったが、今は12人。それに大櫂1丁、太鼓、旗持ち、ウーニ(走る人)
68] 海神祭
・沖縄県八重山郡与那国町字久部良
・旧5月4日
・与那国町漁業協同組合 TEL09808-7-2803
・木造船3隻の爬龍船による競漕 小櫂10丁 大櫂1丁