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39] ウンガミ(海神祭)

・沖縄県国頭郡大宜味村塩屋

・旧盆後の亥の日

・塩屋・屋古・田港地区 塩屋公民館 TEL0980-44-2453

・木造船3隻の大小の爬龍船による競漕(2回)

大(ウフバーリー) 小櫂32丁 大櫂1丁 大櫂補佐1丁 太鼓 垢取り

小(グナバーリー) 小櫂12丁 大櫂1丁 大櫂補佐1丁 太鼓 垢取り

 

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★ウンガミは本島中・北部でおこなわれる豊作・豊漁祈願の祭りである。祭は2日間にわたって行われるが、舟競漕が行われるのは本祭の日である。かつては3隻の舟の乗員は3地区の人に限られていたが、現在はそれぞれの地区の青年が少ないため周辺地域の人が協力している。当日の飛び入りも可能になっている。現実には那覇等に在住の地元出身者が参加している。

この地区ではハーリーをバーリーという。ウガンバーリーは40人乗りのウフバーリーと20人乗りのグナバーリーの大小2種類がある。つまり、当地では2つの舟競漕がある。これらの舟は「親バーリー」「子バーリー」ども呼ばれている。ウフバーリーは20歳以上40歳まで、グナバーリーは20歳以下が乗る。しかし今日ではグナバーリーは20歳以上の人も乗っている。平成9年の乗員はグナバーリーは船頭、太鼓、アカトリ、それに漕ぎ手12人。ウフバーリーは船頭、補佐2人、太鼓、アカトリ、それに漕ぎ手31人であった。ちなみに平成12年はグナバーリーは船頭、太鼓、前漕ぎ、漕ぎ手12人。ウフバーリーは船頭、太鼓、前漕ぎ、漕ぎ手32人であった。乗員は船頭と漕ぎ手の前から5番まで、太鼓、アカトリは経験者の中から選ばれる。

練習は数日前からそれぞれの地区でおこなわれ、祭日当日も早朝からおこなわれる。練習後、田港地区のアサギで7、8人の神人が集まり儀式がおこなわれる。それが終わると屋古地区に移り再び儀式が行われる。さらに屋古から塩屋、兼久浜に移動するが、屋古から塩屋に移動するときに、陸上から移動する神人と舟に乗って移動する神人に別れ、舟に乗る神人は大小6隻の舟に乗って移動する。この時、大小の舟で2回の競漕が行われる。

競漕が始まる前、それぞれの地区の選手は地区の拝所で安全を祈願する。塩屋では塩屋地区の舟の乗員が集まり安全の儀式を行い、レースのスタート地点である屋古に向かう。その後、レースが始まるまで塩屋の広場では野良着をきた3地区の婦人たちが太鼓に合わせて踊りながら集まってくる。

 

 

 

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