日本財団 図書館


3.8.1 新方式レーダーによる高速船の監視方式における追尾ゲート幅の設定値

新方式レーダーによる高速船の監視における追尾ゲート幅の設定値W[m]は、追尾処理の時間間隔を△T[秒]=3秒とすれば、追尾物標の最大移動速度をV[m/秒1=50ノット(約26m/秒)のとき、移動距離S[m]=約77[m]、V[m/秒]=70ノットのとき約108[mlとなるため、追尾物標と他の物標との最接近距離のRcでは約110[m]となることを考慮し、W最高速力を50ノットとする場合又はW最高速力を70ノットとする場合は、図3.8.1に示す条件式で定める必要がある。従って、新方式レーダーで追尾可能とする船舶の速力を50ノットから70ノットまでとする場合には、従来レーダ方式と同様に追尾ゲート幅の設定値(初期値)は110[m]とするのが妥当といえる。

 

072-1.gif

図3.8.1 追尾ゲート幅Wの決定条件(図3.2.6.2の再掲)

 

一般に追尾ゲート幅を狭くするとロストは多くなるが、乗り移りが少なくなるため「追尾ゲート幅を追尾物標の速力に応じ可変とできないか」との考え方があるためこの問題点と対策を表3.8.1に示す。

 

表3.8.1 追尾ゲート幅を追尾物標の速力に応じ可変とした場合の問題点と対策

072-2.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION