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AIS 8/2/5

 

Hans H Callsen-Bracker

 

各委員殿

 

第7回委員会の際にBenny Petterson議長から、第8回委員会に出席できないのでAISの表示及び記号についての議事を私に進めて欲しいという要請がありました。

そこで、今後の進め方についての幾つかの問題点をここに提示したいと思います。

私はIMOで人間工学的面から見た船橋用設備及びその配置についての問題に関わって来ました1。多数の加盟国からの強い支持を得て、一般的な人間工学的基準を、これは今後とも見直してゆく必要がありますが、包括的に纏めることがことが出来ました。これらの要求条件は、AISの表示及び記号にも関連するものであります。

検討を始めるに当たっては、将来の船橋における当直士官の任務、操船の作業の流れ、職分、人員及び装置の役割分担、運用上の必要条件、及び船橋の統合装置についての知識を持つことが必要であります。

私は、我々がこの問題を適切に討議するためには、船橋での作業について深い知識を持つと同時に、全体的な取り組みが必要であることを申し上げたいためにこのことに触れた次第です。

それではいよいよ本題に入ります。

 

AIS物標のレーダー及びECDISへの表示と統合

 

本資料は、FGAN-FKIE通信・情報処理・人間工学研究協会が行ったAIS情報の船橋情報装置への統合と表示についての研究の成果を要約したものである。このプロジェクトはドイツ連邦交通建設省予算により開始された。調査の主目的は、AIS情報をレーダー及びECDISに表示する記号をデザインすることであった。それに加えて、AIS情報を船橋のその他の各種情報システムヘの統合、記号の番号による船舶の状態表示、及びAIS情報を表示する機器の運用についての調査が行われた。

ブルンスビュッテルにあるエルベ河水先人センターのECDIS、及びウィズマール大学の海洋シュミレーション・センターのレーダー上で疑似交通状況による実験的調査か実施された。

更に、引き続いての調査が既に開始されており、海上での調査も予定されている。現在、このAIS記号はAIS-ECDIS統合の共同実験計画としてシンガポールの船舶のECDISで採用されようとしている。

 

1 1994年以降、関連IMOグループ議長

 

 

 

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